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果敢な攻撃参加も決定機のパス選択を反省…菅原由勢「本当はシュートを打ちたかった」

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日本代表DF菅原由勢

[6.15 キリンチャレンジ杯 日本6-0エルサルバドル 豊田ス]

 対人守備の強さはもちろん、積極的な攻撃参加でもスタジアムを大いに沸かせた。日本代表DF菅原由勢(AZ)が3月の2試合に続いて右サイドバックで先発し、前半の45分間プレー。何度も効果的なオーバーラップを披露し、精度の高いクロスをゴール前に供給した。

「先発して、ゲームとしても比較的有利に運べた。後ろはゼロで抑えながら、攻撃のところもストロングポイントなので数字が残せるようにと思っていた」。得点に直接絡むことはなかったが、第2次森保ジャパンになって3試合連続の先発出場を果たし、右サイドバックの“ファーストチョイス”となっている実力を示してみせた。

 とりわけ観客を魅了したのは、右サイドのMF久保建英から“阿吽の呼吸”と取れるほどピッタリのタイミングでパスを受けてクロスを上げていた場面。「ボールの持ち方で“ここを走って来いよ”みたいなのがある程度分かっている。だから楽しかった」と菅原は言う。

 右のインサイドハーフで先発したMF堂安律との連係も良かった。堂安は「(菅原)由勢はオーバーラップして行きたがるタイプなので、自分が上がるというよりも後ろでサポートしながら由勢にオーバーラップさせて、自分が(上田)綺世の近くで関与するということを意識していた」と語り、攻撃の厚みをつくるために菅原の動きが効果的だったことを説明する。

 惜しむらくは前半38分にゴール前のこぼれ球に詰めながらシュートを決められなかった場面と、前半アディショナルタイムにMF旗手怜央のスルーパスに抜け出してGKと1対1になったものの、シュートではなく上田への横パスを選択した場面。結果、DFにクリアされて決定機を生かせなかった。

「ボールを止めるときに(上田)綺世くんが隣にいたので、通るかなと思った。本当はシュートを打ちたかったし、ゴールを決めたかったんですけど」と悔やみ、「世界との差を埋めるためにそこは必要だと思う。もっと厳しくやっていかないといけないし、今日は全然ダメだったかなと思う」と反省の弁も口をついた。

 3月の2試合は攻撃時のビルドアップがうまく機能していなかったが、この日は相手が早い時間で10人になったこともあり、スムーズにできた印象。「少しずつできることは試せたのかなと思うし、やれる範囲の中でやれたことはあるのかなと思う」とチームの前進に手応えを感じていた。

(取材・文 矢内由美子)

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