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伊藤洋輝が“オプション”左SBで先発へ「薫くんが思い切り仕掛けられる準備をしたい」

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DF伊藤洋輝(シュツットガルト)

 MF三笘薫(ブライトン)の突破力をどう活かすべきか。3年後の北中米W杯に向けた日本代表の大きなテーマに対し、DF伊藤洋輝(シュツットガルト)がトライを続けている。20日のキリンチャレンジカップ・ペルー戦(パナスタ)では三笘が左サイドハーフ、伊藤が左サイドバックで先発予定。伊藤は「薫くんが思い切り仕掛けられる準備を後ろでしたい」と意気込みを語った。

 カタールW杯を経て第2次森保ジャパンが発足して以降、三笘は左サイドで3試合連続の先発出場中。メンバーが入れ替わる中でも攻撃陣では唯一、確固たる地位を築いており、プレミアリーグでも猛威を振るったドリブル突破が今後の日本代表の攻撃でも大きな軸となっていくと考えても良さそうだ。

 そうした中で問われるのは、三笘の突破力を周囲がどのように活かしていくか。新体制初陣となった3月シリーズのウルグアイ戦では、伊藤と三笘が左サイドでコンビを組んだものの、三笘にマークが集中。なかなか良い形で仕掛けさせることができないという課題も残っていた。

 伊藤自身も「ウルグアイ戦で組んだ時は僕がボールを持った時、相手のサイドバックと薫くんが駆け引きしているのは見えていたので、そこにどれだけ自分がボールを合わせられるかは攻撃の鍵になると思う」と改善の必要性を語る。

 また伊藤は「薫くんが一人で打開できる選手なので、より後ろでリスク管理じゃないけど、奪われた時にフタをできるようにであったり、薫くんが思い切り仕掛けられる準備を後ろでしたい」と述べ、三笘へのサポート姿勢も強調。「コーチ陣からはダイナミックなオーバーラップを求められているので、タイミングを見て出て行ければ」とマークを分散させる動き出しも含め、大きな武器を活かしていく構えだ。

 伊藤にとって代表チームでの役割は難しい部分もある。所属先のシュツットガルトでは今季、4バックでも3バックでもCBでの起用が中心となっていおり、SBでの起用が続く代表チームとはポジションが異なっているのだ。

 その点について伊藤は森保一監督ともコミュニケーションを取ったといい、「監督も自分が一番プレーしやすいのはCBだと理解してくれているし、僕はそれも伝えている」と明かす。とはいえ左SBでのトライに後ろ向きなわけではない。伊藤は「チームのオプションとしてもそうだし、個人的にはどこで出てもチームの勝利に貢献できるような良い影響を与えられる選手になっていきたい」という姿勢を強調した。

 15日のエルサルバドル戦(○6-0)では出場機会がなく、「まずは初戦で勝ったのでペルー戦も前回よりは厳しい戦いになると思うけど、勝利にこだわってやっていきたい」と必勝を誓った伊藤。左サイド攻撃の活性化に向けて「3月の時よりはチームとしてもっと縦に速く攻めていこうというふうに話しているし、名波さんもそこは口酸っぱく言っているので表現できれば」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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