「湘南のジジ」か「湘南のバラン」か。187cmの長身を誇るU-17日本代表DF本多康太郎(湘南U-18)は、AFC U17アジアカップ初出場へ、準備万端整えている。

「第1戦に出場はできなかったですけど、準備はできていたし、いつでも大丈夫な状態です」

　そう言って笑顔を浮かべた本多は、異国での慣れない生活へもしっかり対応できていると言い、フィジカル的な状態も良好だと胸を張る。その上で、第1戦も外から冷静に見つめていた。

「昨年ウズベキスタンとやったときに出た課題は改善して戦うことができていたとは思います。ライン裏のケアを意識して守れていたし、体も張れていた。ただ、そこを意識し過ぎてラインが低くなる時間帯が長すぎたとは思います」

　また、最終的には裏を取られて終盤に失点という結果だっただけに「疲れてきたときの声出しとかラインコントロールとか、そこはもし自分が出たら特に意識したい」とも言う。

　ただ、そもそも疲れない戦い方をできるかもポイントにしたいと言う。

「前半もうちょっと(ボールを)握れていれば、前の選手たちももう少し消耗しないで済んだと思う。後ろからのビルドアップでも意識したい」

　ベトナムが得意とするカウンターやFK・CKへの守備対応については本多の真骨頂であるパワフルな守備に期待したいところだが、その高さが活きるもう一つの場面であるセットプレーからの得点も期待される。引いて守ってくる可能性もあるベトナムに対し、CBがセットプレーから点を奪うというのは一つの常道でもあるからだ。

「セットプレーでの得点は常に狙っています。やっぱりそこで決められる選手でいたい」

　そう力強く断じた。あこがれの存在として名前を挙げる元フランス代表DFラファエル・バラン(マンチェスター・ユナイテッド)のように相手のFWの前に立ちふさがり、愛称のジジ(GG=ジャイアント・ゴリラ)のように相手ゴール前で大暴れ。そんな存在感あふれるプレーを期待したい。

(取材・文　川端暁彦)

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