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30歳で円熟味と凄みを増す”右サイドの槍”伊東純也「結果を出さないと年寄りだって呼ばれなくなる」

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日本代表MF伊東純也

[6.20 キリンチャレンジ杯 日本 4-1 ペルー パナスタ]

 右サイドで躍動した。切れ味鋭いドリブルとスピードに乗った飛び出しでペルー守備陣を切り裂いた日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)は、縦関係を組んだDF菅原由勢とも抜群のコンビネーションを発揮。何度となくチャンスに絡み、2-0の後半18分には自らゴールも決めた。

「最初のところは読まれて体を入れられたけど、それ以外は取られなかったし、(菅原)由勢からいいパスが来て、裏に抜ける回数もクロスの回数も多かったと思う。1本でも決まっていれば良かった」

 第2次森保ジャパンで4試合連続先発出場となった菅原とは3月28日のコロンビア戦(●1-2)でもともに右サイドで先発したが、その連係面は試合を重ねるごとに高まっている。「いいコミュニケーションを取れているし、(菅原は)パスを出すのがうまい。いい形で抜け出せばパスが来るし、いいタイミングでインナーラップ、オーバーラップしてきたときはシンプルに使おうと思っている」と、コンビネーションのバリエーションも豊富だ。

 後半18分にはMF鎌田大地のスルーパスからMF三笘薫が左サイドのスペースに抜け出し、グラウンダーの折り返しを受けた伊東が冷静にGKもかわして、左足でゴールに押し込んだ。

「(三笘)薫に入ったときにゴール前に入っていけて、薫からいいボールが来た。ダイレクトで蹴ろうとしたけど、キーパーがいい位置にいたのでミスらないようにいこうと思った。トラップすれば入るかなと思って、トラップがうまくいった」

 右の伊東、左の三笘という“両サイドの槍”が間違いなく日本の大きな武器となっている。「(三笘)薫もカットインできるけど、どちらかというと縦に行くし、お互いクロスに入っていこうと(話している)。いい形でサイドで受けられれば、クロスまでいく力はある。そこはうまくできたかなと思う」と、両サイドから何度もチャンスをつくった。

 3月に30歳となり、今回招集されたフィールド選手では31歳のDF谷口彰悟、同じ30歳のMF遠藤航に次ぐ年長者。円熟味を増す伊東は「衰えているとは思ってないけど、30歳になったので、結果を出さないと、年寄りだって言われて呼ばれなくなる。常に結果を出せるように頑張りたい」と、中心選手としての風格も漂わせた。

(取材・文 西山紘平)

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