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伊東純也が振り返るW杯ドイツ戦「一番強かった」「キツかった思い出しかない」

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日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)

 日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)が7日の練習後、報道陣の取材に応じ、カタールW杯以来の再戦となる9日の国際親善試合ドイツ戦に向けて「W杯では個人的にはやられた感覚のほうがすごかった。今回はもっと内容も伴った試合にしたい」と意気込みを語った。

 伊東はカタールW杯で全4試合に出場。世界的強豪と対峙したドイツ戦、スペイン戦、クロアチア戦ではいずれもフル出場を果たしており、第1次森保ジャパンの攻撃に欠かせない存在となった。

 またW杯後には世代交代も行われたが、30歳の伊東は継続して選出。所属先のスタッド・ランスでも「ランスの選手、誰が見ても一番の選手というのを分かっている」とチームメートになったFW中村敬斗に言わしめるほどの存在感を示し続けており、3年後に向けた戦力であり続けることを期待されている。

 そんな伊東にとって、存在価値を示す絶好の機会となるドイツ戦。W杯では最終的に勝利したものの、前半に一方的にボールを握られ続けた苦い記憶がある中で、伊東は「W杯の時は何とか勝ったけど、前半とかすごいキツかった思い出しかない。別にボールを支配とまではいかないけど、もうちょっと自分たちが効果的に攻めた方がいいかなというのはある」と展望を語る。

 W杯での対戦では、他の国と比較しても「自分的にも(ドイツが)一番強かった」と伊東。「後半は勢いを持ってプレッシャーかけることができて、いい場面も多かったけど、前半はほぼ何もやらせてもらえなかったっていう印象」と振り返りつつ、敗戦のリベンジに燃える相手よりも「それ以上にこっちがもっとリベンジだと思う」と位置づけ、「もっと良いサッカーができるっていうところを見せられればいいかなと思う」と意気込みを語った。

 そのためには相手にボールを握り続けさせないプレッシング、そしてボールを保持した際の精度が鍵になりそうだ。伊東はそれぞれ次のように展望を述べた。

「相手からボールを持たれた時間とか、しっかりブロックを作って、限定して、ハメてということでコンパクトに守れればそう簡単にはやられないと思うので、そういうところはハイプレスだけじゃなく、しっかりとブロックを作って限定してというのも大事になると思う」

「(W杯では)奪ったボールを簡単に相手に取られてしまってというのが前半に多かったので、そういうところをもう一つ剥がして空いているところ、逆サイドに出せたりすればチャンスになるし、自分たちの攻撃の時間も長くなると思う」

 そうした攻守のバランスが実現できれば、3月・6月シリーズで積み上げてきたボール保持の成果もぶつけられるはず。伊東は「攻撃でゴールまで行く、シュートまで行くっていうシーンは増えていると思うので、そういう部分をドイツ相手にも出せれば、自分たちの成長を感じられるかなと思う」と期待を込めた。

(取材・文 竹内達也)
●北中米W杯アジア2次予選特集ページ
竹内達也
Text by 竹内達也

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