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2日前に知ったサプライズ先発…ドイツを制したGK大迫敬介「面白くて楽しめる90分だった」

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日本代表GK大迫敬介(広島)

[9.9 国際親善試合 日本 4-1 ドイツ ボルフスブルク]

 カタールW杯で勝利したドイツ代表とのリターンマッチ、サプライズ先発を見事に務め上げた。1失点に抑えて勝利に貢献した日本代表GK大迫敬介(広島)は「面白くて楽しめる90分だった」と手応えをもって振り返った。

 ドイツ戦での先発を知ったのは戦術練習がスタートした試合2日前。自身でも驚きがあったという。

「二度見しましたね。もちろん代表に来ているからにはスタートをずっと狙って準備していたので、驚きはなかったと言いたいけど、驚いたのが正直なところだった」

 それでも「2日間あったからこそ心の準備や頭の整理ができた」と大迫。DF冨安健洋とDF板倉滉がセンターバックを組み、アグレッシブなビルドアップを試みる中で、「トライする中で逃げるのは簡単。難しい状況だったけど、このピッチ、雰囲気でトライすることに意味があると思っていた」と言い切れる状況まで心境を整えていった。

 立ち上がりには自身のパスミスから相手にボールを奪われ、MF守田英正の間一髪のクリアに救われる場面もあった。それでもトライする姿勢は失わず、時間を追うごとにキックの判断も向上。最後は相手のクロス攻勢に対し、安定したキャッチングで何度も立ちはだかった。

「紙一重のシーンが多く、日本ではあまり想像できないところからボールも飛んできた。自分も工夫したけど、面白くて楽しめる90分だった。ゴールを守るのが仕事なのでゴールにへばりつくのも1つだけど、自分のスタイルはそうでなく前に出て守備範囲の広さだと思うので、試合前に(下田崇)GKコーチからもいつも通りの持っていく感覚を出せと言われていた」

 ドイツという世界的強豪とのしびれる戦いを経て、代表選手としての階段をまた一つ登った。「内容はすごく良かったと思う。やりたいことができたし、つないだ中での得点もできた。良い感覚で試合ができた」と振り返った大迫は「与えられた時に結果を出すことと、ビルドアップなどではトライしながら成長していければ」と先を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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竹内達也
Text by 竹内達也

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