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“受け手”の意見聞いたポジション別ミーティングに守田英正「有益だった」

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MF守田英正(スポルティング、写真左)

 日本代表MF守田英正(スポルティング)がアジアカップ決勝トーナメント1回戦のバーレーン戦を2日後に控えた29日、報道陣の取材に応じ、決勝トーナメントに向けて行ったポジション別のミーティングに手応えを語った。

 選手たちの話によると、ミーティングはインドネシア戦(○3-1)翌日のオフから再始動した26日の練習後に「DF陣」と「MF/FW陣」に分かれて行った様子。MF/FW陣はアタッカー目線でのディスカッションが中心だったという。

 守田はこの日、ミーティングの様子を「面白い」と表現。「例えば(パスの受け手が)裏に要求していたけどFWに出なかったシーンって、出し手的には『出せたけど出した後のことを考えて出さなかった』とか、受け手は『まだ相手より前に入れていないけど先に出してくれていたら受けられた』とか、そういう擦り合わせはすごく重要で、楽しみながらみんなで話せた。充実したミーティングだったと思う」と振り返った。

 そのディスカッションは今後に活きるものになったという。「どれだけ信頼関係があっても、その時のコンディションであったり、調子の良し悪しで出していい、出さないほうがいいというのが決まってしまう。でも『それでも欲しい、ミスするかもしれないけど俺は欲しい』という意図だけもらっておけば安心して出せる。それが有益だったと思う」。主眼は“受け手”のアタッカー側にあったが、“出し手”のボランチ側にも役立つものとなったようだ。

 その一方、チームの出来が良い試合では、守田が受け手側に回って攻撃に厚みを加えるシーンもよく見られる。インドネシア戦で控えに回った守田だったが、この一戦では最終ラインにDF冨安健洋(アーセナル)が入って布陣を高く押し上げられたことで、代わりに出たMF旗手怜央(セルティック)がより高い位置でボールに関与。その振る舞いは刺激になっていたという。

「自分が出ている試合は少し重かったなと思う。やっている途中もやる前からもそうなるだろうなという想定はできていた。たとえば奪われた時に守備に行けない距離感だったり、奪われることを考えずに攻撃のポジションだけ取っているボランチはいけないので、バランスを考えた時にちょっと守備的なポジショニング、保身的なポジショニングになってしまう。あらためて怜央のプレーを見ると、守備で切り替わった後のフィルターにかけに行ける距離でもあったし、攻撃的に相手の背中に入っていたので、相手の配置もあるけどそういったプレーは勉強になった」(守田)

 そんな守田は相手が4バックで臨んでくることが想定されるバーレーン戦でも「本当は攻撃的なところを取りたい。4バックだったら取れると思う。4バックだったらサイドチェンジがすごく有効なのでシステム上の突ける部分を考えながらやりたい」と前向きに展望。その上で「予選(グループリーグ)では相手、相手になってしまって自分たちにできることに集中できなかった。もう1回自分たちのところにフォーカスしてもいい」と相手との向き合い方にも変化を示唆しつつ、意気込みを語っていた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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