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苦悩吐露したアジア杯からの再出発に守田英正「以前より話が詰められた」

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MF守田英正(スポルティング)

 アジアカップ敗退直後、日本代表チームの現状への苦悩を投げかけていたMF守田英正(スポルティング)が20日、報道陣の取材に応じ、アジア杯後初の代表活動に向けて「僕自身もいろんな感情を持ちながら過ごしてきたけど、フレッシュな気持ちでチームに貢献したい気持ちが強い。スタートから自分の持ち味を出しながら日本のために頑張りたい」と意気込んだ。

 守田は自身が先制ゴールを決めたが、逆転負けに終わったアジア杯準々決勝のイラン戦(●1-2)後、取材エリアで「ちょっと苦しい展開が長かった。(得点は)たまたま僕が決めただけで、それ以外は仕事ができなかった」と自身のパフォーマンスを振り返りつつ、チームとしての課題に切り込んでいた。

「どうすれば良かったのかはハッキリ分からない。考えすぎてパンクというか、もっとアドバイスとか、外からこうしたほうがいいとか、チームとしてこういうことを徹底しようとかが欲しい。チームとしての徹底度が足りなくて試合展開を握られるということがゼロじゃないし、この大会でも少なからずあった」。口にしたのはチーム首脳陣に対する「もっといろいろ提示してほしい」という訴えだった。

 守田はこの日、アジア杯後の自身の発言については多くを語ろうとはせず、「僕自身もそうだし、チームももう一回再スタートするという気持ちで、大会自体も変わるので、自分たちのやってきたことを軸にプレーできればいい」と再出発の姿勢を強調した。それでも合流初日の19日以降、チーム内で進んでいる戦術確認の機運には一定の手応えを示した。

「守備のところの確認はミーティングで映像を使って、わかっていた部分でもあったけど、新しい選手もいるし、(長友)佑都さんが帰ってきたし、ひずみのないようにミーティングで話した」

 その内容についても「可変であったり、相手が自分たちより1枚多い人数でビルドアップしてきた時の守備配置だったり、誰がズレるかというところは以前より話が詰められた」と前向きに言及。「いきなり0が1になったり、1が2に変わるわけではないと思う。どれが自分たちにとって最適解かを探る作業が必要だと思っている。答えは求めていないので、今はその段階というか、よくするために動いている段階だと思う」とさらなる熟成に意欲を見せた。

 守田のアジア杯後の発言についてはこの日、主将のMF遠藤航(リバプール)も「僕からしたらいつもどおりの守田という感じ」と“らしい”表現で言及。「彼なりに意図があると思うし、自分たちはいつもディスカッションというか、サッカーに関して話はしている。今までずっとやってきていることなのでそこはあまり変わらない。いつもどおりやっている感じ」と冷静に受け止めていた。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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