beacon

久々ゴールで代表合流の上田綺世、タフな北朝鮮2連戦へ「引かずに僕らも戦わなきゃいけない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW上田綺世(フェイエノールト)

 頼れるエースが勢いを持って日本代表に帰ってきた。フェイエノールト所属のFW上田綺世は17日、エールディビジ・ヘーレンフェーン戦の後半43分、高い位置で相手ボールを奪って決勝点を記録。チームにとって値千金の1点は、上田にとっても昨年9月3日のユトレヒト戦(○5-1)以来半年ぶりのゴールとなった。

 それでも上田自身は冷静だった。19日の北朝鮮戦前日練習後、報道陣の取材に応じた上田は「そんなに関係ないと思っている。ある意味切り替えてやっているので」ときっぱり。「うまくいっていても、うまくいってなくてもこっちでは違うことを求められるし、味方も違うしということで、違う感覚でプレーしている」と話した。

 もっともそうした姿勢でいたからこそ、日本代表で結果を残し続けることができたという側面はありそうだ。上田は昨年6月のエルサルバドル戦でのA代表初ゴールを皮切りに、エールディビジで得点から離れる中でも第2次森保ジャパン最多となる11ゴールを記録。特にアジアの相手には7試合9ゴールと驚異的な働きを見せてきた。

 今回の北朝鮮との2連戦でも、期待されるのはゴールという結果。未知数の相手には「アグレッシブに闘志むき出しで戦ってくるということは僕らも理解している」と警戒は欠かさず、「そこは引かず、僕らも戦わなきゃいけない。ただクレバーに自分たちの特徴やゲームメークも含めて、僕らがリードして展開できたらと思う」と意気込んだ。

 また上田はアジア杯で露呈したチームの課題解決にも積極的に取り組んでいく姿勢だ。敗戦を喫したグループリーグ第2戦・イラク戦、準々決勝・イラン戦はいずれも相手のロングボール攻勢で主導権を奪われ、押し込まれたことで失点を重ねた。

「そこが僕らの今の課題であることは間違いない。セットプレーもそうだし、守備のところはもっと組織的に合わせていかなきゃいけない話はずっとしている。ただこの短期間で話したからとできるわけではない。自分たちが感じていることも話して、しっかりコミュニケーションを取って、合わせていくことが課題どうこうより必要になると思う」。試合を通じて改善を図るつもりだ。

(取材・文 竹内達也)

●北中米W杯アジア2次予選特集
竹内達也
Text by 竹内達也

TOP