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最年少18歳奈良は遠慮隠せず、「今もロンドンのことは考えられない」

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[4.11 練習試合 U-23日本代表候補1-0仙台 ユアスタ]

 飛び級でU-23日本代表候補に初招集されたDF奈良竜樹(札幌)は前半35分から途中出場し、完封勝利に貢献した。劣勢の試合展開の中、後半44分に交代するまでの54分間、懸命にプレー。身体能力の強さや落ち着いたビルドアップを披露する一方、緊張も隠せなかった。

「前半はそれなりにラインコントロールもできたし、ビルドアップもシンプルに当てるというのはできていたけど、後半はうまく合わせられなかった」。前半の残り10分間はU-23代表でレギュラーのDF濱田水輝とCBを組み、後半はDF菅沼駿哉とのコンビ。「菅沼選手となかなかライン設定がうまくいかなくて、自分的に遠慮して、プレーが消極的になった」と反省しきりだった。

「緊張もしていたと思うけど、良さも感じた」と話す関塚隆監督は「18歳と考えると、頼もしいCB。人にいくところもカバーリングもできる。パスも狙いを持ってボールを持てる」と一定の評価を与えたが、本人は謙虚な姿勢を崩さない。

「一つひとつのプレーだったり、個人の部分ではまったく通用しないという感じはなかったけど、ちょっと遠慮した部分があって、味方と合わせるところでコミュニケーションが消極的だった」

 今年9月で19歳になる最年少の18歳は今秋にAFC U-19選手権を控えるU-19日本代表で主力を担うCBで、年齢的には16年のリオデジャネイロ五輪を目指す世代にあたる。「ロンドン五輪のことはあんまり考えたことがなかった」というのは本音だろう。

「この合宿でできることをやろうと思って臨んだ。ロンドンのことはあまり考えられないし、考える立場でもない。合宿でどれだけできるかというのをポイントに置いていたけど、今もまだロンドンのことは考えられない」。上の世代にまじって臨んだ3日間の短期合宿。この経験を次に生かさない手はない。

(取材・文 西山紘平)

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