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福岡ダービーは城後V弾で福岡が制す!

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[6.9 J2第18節 福岡1-0北九州 レベスタ]

 9日、J2第18節が行われ、レベルファイブスタジアム(福岡)で行われたアビスパ福岡ギラヴァンツ北九州による福岡ダービーは、MF城後寿の決勝ゴールによって福岡が1-0で勝った。

 J2優勝、1年でのJ1復帰を目指す福岡だが、ここまで5勝6分6敗と黒星が先行。順位も14位で10年からJ2に参戦している北九州の13位を下回っている。ダービー勝利で巻き返しへの弾みをつけたいチームはこの日、先発から遠ざかっていたDF小原章吾、MF岡田隆、FW高橋泰の3選手を先発起用。4-4-2システムのGKは神山竜一で4バックは右から堤俊輔古賀正紘、10試合ぶり先発の小原、尾亦弘友希。中盤は12試合ぶりの先発となる岡田と鈴木惇のダブルボランチで右サイドが城後、左が成岡翔。2トップは元日本代表FWの坂田大輔と4試合ぶり先発の高橋がコンビを組んだ。

 一方、過去2戦2敗の福岡からの初勝利を目指す北九州は、湘南に3-2で撃ち勝った前節と同じ先発メンバー。システムは4-3-3でGKは佐藤優也、4バックは右から元福岡の宮本亨小森田友明キローラン木鈴関光博。中盤は木村祐志森村昂太のダブルボランチでトップ下が安田晃大。3トップは端戸仁池元友樹常盤聡の構成だった。

 立ち上がりから互いにボールへのアプローチが早く、攻守が目まぐるしく入れ替わる展開となった。その中で福岡は縦パスを起点に坂田や成岡がミドルシュートを打ち込んでいく。23分にはGK佐藤のビッグセーブに阻まれたものの、坂田のスルーパスに反応した城後がGKと1対1のチャンスを迎えた。一方の北九州は関が目立つ存在に。再三左サイドを駆け上がるSBからのクロスがシュートチャンスをもたらしていた。

 ただ、出足が早く北九州に自由な攻撃をさせなかった福岡がポゼッションする時間を増やし、試合の流れを傾けていく。そして前半41分、敵陣中央でボールを持った成岡がディフェンスラインとGKとの間に絶妙なループパスを入れると、右サイドから走りこんだ城後が右足ダイレクトで先制ゴールを流し込んだ。

 ハーフタイムに三浦泰年監督から「アグレッシブに集中して戦うこと」と激を飛ばされた北九州は後半、アタッキングサードで前を向く回数を増やす。4分には関のパスをPAで受けた常盤が左足を振りぬき、17分には絶妙なトラップでDF間を抜けた池元がGKと1対1となる。MFレオナルド、MF竹内涼、そして高卒ルーキーのFW渡大生と攻撃タレントをピッチへ送り出して反撃の力を強める北九州は、安田を起点とした攻撃から決定機をつくり出す。35分には安田の右クロスにレオナルドが飛び込み、直後には木村の右CKに宮本が頭で合わせたが好守を連発する神山の牙城を崩すことができなかった。

 カウンターから成岡や交代出場のFW西田剛が鋭くゴールへ迫るなど、最後まで2点目を狙い続けて北九州を押し切った福岡は3試合ぶりの勝利。決勝ゴールの城後はヒーローインタビューで「勝ち点3を取ることしか考えていなかった。(成岡)翔さんがいいボールをくれたので決めるだけだった。自分らしいゴールだったと思います」。また前田浩二監督は「やっと(サポーターの)皆さんの笑顔を見ることができた」とホッとした表情を見せた。3月25日の鳥取戦以来となるホームでの勝利がなかった福岡。ライバルから勝ち取った意地の勝利だった。

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