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広島4発快勝!PK失敗汚名返上の決勝点決めた佐藤寿「カッコいい父親の姿を見せられて良かった」

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[6.16 J1第14節 C大阪1-4広島 金鳥スタ]

 J1第14節が16日に行われ、暫定2位のサンフレッチェ広島が、得点ランキング首位の元日本代表FW佐藤寿人の勝ち越しゴールなど4-1で同11位のセレッソ大阪に快勝した。

 ホームのC大阪は4-4-2システムでGKが韓国代表のキム・ジンヒョン。右から酒本憲幸、{{茂庭照幸藤本康太黒木聖仁と並ぶ4バックで、中盤は扇原貴宏と山口螢のU-23日本代表コンビがダブルボランチ。右MFが韓国代表として出場したW杯アジア最終予選レバノン戦(6月12日)で2ゴールを決めたMFキム・ボギョン、左が日本代表MF清武弘嗣。2トップはFWケンペス柿谷曜一朗が先発した。

 一方、2連勝中の広島は3-6-1システムでGKが日本代表GK西川周作、3バックは森脇良太千葉和彦水本裕貴の構成で、中盤は青山敏弘森崎和幸のダブルボランチ。右サイドがミキッチで左サイドが清水航平、トップ下に石原直樹高萩洋次郎が入り、10得点で得点ランキング首位の佐藤が1トップを務めた。

 J1で行われた過去8度の対戦成績はC大阪の5勝3分。好調・広島がその天敵から勝ち点3を獲得した。試合は前半7分、広島がスコアを動かす。自陣からのカウンターで持ち上がった佐藤が左サイドのスペースを突いた高萩へスルーパス。高萩が放った左足シュートはキム・ジンヒョンがストップするが、こぼれ球を高萩が角度のほとんどない位置から左足ダイレクトでねじ込んで先制した。

 C大阪は清武が右サイドから仕掛けて左足シュートを放つなど反撃するが、守備から攻撃への切り替えが非常に速い広島はカウンターからC大阪ゴールを襲い続ける。17分に青山の絶妙な縦パスから佐藤が右足でゴールへ流し込んだ場面はオフサイドによってノーゴールとなったが28分、自陣右サイドで相手ボールを奪った青山が逆サイドを走る高萩へピンポイントのクロスボール。これをコントロールした高萩がPAでGKに倒されてPKを獲得した。

 ただキッカーの佐藤が中央を狙った左足シュートはクロスバーを直撃。絶好のチャンスを得ながら突き放すことのできなかった広島に対し、相性の良さからか、この後はC大阪が流れを引き寄せる。33分には、清武がPAへ入れたループパスを柿谷が胸で後方へ落として最後はケンペスが右足シュート。そして40分、清武とのパス交換から左サイドを突いた柿谷が右足で中央へ蹴り込む。このボールが目の前の広島DF森脇に当たると、コースの変わったボールはそのままゴールネットへと吸い込まれて同点となった。

 それでも広島は後半、PK失敗の汚名返上に燃えるエースが勝ち越しゴールをもたらす。18分、この日右サイドで脅威となっていたミキッチが右サイドを攻略すると、ラストパス。ニアサイドへ石原が飛び込み、流れたボールを佐藤が右足で押し込んだ。ヒーローインタビューで佐藤は「PKを外してしまってチームに迷惑をかけてしまった。でもハーフタイムにみんながポジティブな声をかけてくれた。きょうは広島から息子と嫁さんが来ていた。特に息子の前であのまま終わるわけにはいかなかったので、カッコいい父親の姿を見せられて良かった」。翌日に控えた父の日を前に“父の威厳”を保った背番号11はホッとした様子だった。

 C大阪は柿谷、清武のチャンスメークからケンペスが何度も決定機を迎えていたが、広島GK西川の好守の前に2点目を奪うことができない。逆に広島は30分、右サイドから仕掛けたミキッチが逆サイドの高萩へ絶妙なアングルのスルーパス。これをフリーで受けた高萩が中央へ折り返すと石原がゴールへ流し込んで3-1とした。広島は後半44分にも右サイドを突いたミキッチのラストパスから石原が加点。2試合連続で3得点を挙げていた広島が再び得点力を発揮して苦手のC大阪を下し、3連勝を飾った。

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