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大敗を悔やむ、町田DF太田「個の弱さが出てしまった」

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[7.1 J2第22節 町田0-4横浜FC 町田]

 目論見が外れた。10戦未勝利で最下位に沈む町田ゼルビアにとっては、再起をかけた一戦だった。第11節で横浜FCと対戦した時は、4-2で打ち合いを制している。その試合以来、勝利のない町田は、前回対戦時の再現を狙ったが、0-4と大敗を喫してしまった。

「彼ら(横浜FC)は我々を上回りました。大変に素晴らしいチームでした」とアルディレス監督も、完敗を認めるしかなかった。選手たちも自信を失っていた。DF太田康介は「後半はどっちが先に点を取るかだったので、仕掛けた結果、そこを後ろはゼロに抑えないといけないのに、本当は(抑えることあ)できる場面だったと思うのですが、一人ひとりの個の弱さが出てしまった。個を全体でカバーできればよかったのですが、そこか重なって失点につながってしまった」と肩を落とす。

 町田にチャンスがなかったわけではない。後半は何度か決定的な場面もつくっている。しかし、クロスバー、ポスト、懸命に足を伸ばしたGKシュナイダー潤之介のカカトにボールが当たるなど、不運が重なり得点を挙げることはできなかった。0-4というスコアほどに内容に差があったわけでは、ない。だが、11試合未勝利、しかも後半の初戦で前回は勝利した相手に喫した一敗というのは、大きなダメージをチームに与えた。

 個の能力の差は、JFLから昇格してきたばかりのチームにとって、簡単には埋められない問題だ。加えてチームにはケガ人が続出している。「本来は中盤の太田や加藤恒平がCBをやらないといけない状態」とアルディレス監督も頭を抱えた。

 そういった状況でも、太田は「一人ひとりがもう一回、考え直さないといけないところだと思う。今、やっている一つのプレーが、本当にプレスに行けているのか。そういうところが出来ていないから、今やっているサッカーのマイナス部分が出てしまっているんだと思います」と、個の能力差や不慣れな部分を、組織で埋めていくことの重要性を強調した。

 サポーターは「絶対残留」という弾幕を掲げて、この試合に臨んだ。大敗を喫したチームにも、最後には大きな『町田コール』を送り励ました。

「選手は顔を上げてやっていくしかない。サポーターのみなさんにはつらい思いをさせていますが、目標は残留という感じになってしまったので、気持ちを前面に出していければと思います」と、太田は次戦に気持ちを切り替えた。

(取材・文 河合拓)

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