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鳥栖が4点ビハインドから1点差に詰め寄るも…浦和が雨中の激戦逃げ切る

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[7.7 J1第17節 浦和4-3鳥栖 埼玉]

 5位浦和レッズはホームで9位サガン鳥栖と対戦し、4-3で勝利した。前半7分にMF梅崎司が先制点を奪うと、後半開始から9分間でMF平川忠亮が追加点を決め、FW原口元気が2得点。その後、4点リードの状況から3失点を喫したものの、なんとか逃げ切り白星を獲得した。今季最多の4得点で8戦無敗(3勝5分)で勝ち点を30に伸ばした。一方の鳥栖は、4点ビハインドから1点差に追いつく猛攻をみせるも力尽き、3戦ぶりの黒星を喫した。

 立ち上がりから浦和が押し込んだ。開始3分、攻め上がったDF槙野智章がPA手前からミドルシュートを狙っていく。これは枠を外れた。同6分には左サイドからのFK、ゴール正面のDF永田充が頭で合わせたが決めることはできなかった。

 それでも前半7分、浦和が幸先良く先制に成功した。中央の柏木が右サイドへ展開。平川の折り返しを受けた原口がPA右からシュートを放つ。これはポスト右を叩くが、跳ね返りをゴール左に詰めていた梅崎が押し込んだ。1-0と先制点を奪った。その後も浦和は攻撃の手を緩めない。前半39分には柏木の右クロスからDF坪井慶介が頭で合わせるが、ポスト左を叩いた。相次ぐチャンスにも追加点は生まれず、前半を折り返す。

 対する鳥栖は早い時間に失点すると、なかなか追いつくことはできない。前半30分には左クロスに飛び込んだFW豊田陽平が頭で合わせるも枠を外れた。決定的的な場面をつくれないままに前半は終わってしまった。

 そして迎えた後半。雨足が強まるなか、浦和の攻撃陣が躍動をみせた。後半5分に追加点。左サイドでボールを奪取した柏木がダイレクトで右サイドへ絶妙なスルーパス。抜け出した平川が追走してきたDFキム・クナンを突き放すと、PA右からGK赤星拓との1対1を冷静に決めた。2-0と差を広げる。

 さらに2分後の後半7分には3点目。中央の柏木がDFを引きつけると、右サイドへパス。これを受けたフリーの原口が右足シュートを決めてみせた。ロンドン五輪を戦うU-23日本代表メンバーから落選した原口。強い雨に打たれながら、涙を流して意地のゴールを喜んだ。浦和の勢いは止まらない。後半9分にはダメ押しの4点目が決まる。平川の右クロスはキムにクリアされるが、PA右でこれを拾った柏木がダイレクトでシュートを放つ。最後はゴール前の原口がコースを変え、ネットを揺らした。後半開始から9分間で3点を追加し、一気に差を広げた。

 対する鳥栖は0-3の後半8分にMF早坂良太に代えて、MF水沼宏太を投入。0-4に離された後の同15分にはFW池田圭に代わり、FWトジンをピッチへ送った。すると鳥栖がここから意地をみせる。後半22分、MF藤田直之の左クロスに途中出場のFWトジンが頭で合わせ、ヘディングシュート。まずは1点を返した。さらに直後のワンプレー。カウンターからMF金民友のパスを受けた藤田がシュートを決め、一気に2-4に詰め寄った。

 浮足立つ浦和を横目に鳥栖は攻勢を増す。すると後半26分についに1点差に迫るゴール。左クロスからのこぼれを展開。最後はPA左から藤田が右足シュートを決めてみせた。4点差が一気に1点差に。鳥栖が3-4に詰め寄った。

 その後は一進一退の攻防が続く。浦和は後半24分に先制点の梅崎に代え、MF宇賀神友弥。同33分には原口に代わり、FWデスポトビッチを送り出した。ロスタイムは4分。終了間際のロスタイム2分にはカウンターからデスポトビッチがチャンスを迎える。試合を決めるゴールが生まれたかに追われたが、鳥栖のDF丹羽竜平が必死のクリアをみせた。そのまま試合は終了。浦和が執念をみせる鳥栖をかわして4-3で逃げ切り、勝利を手に入れた。

 試合後、ゴールを決めた原口は「(五輪落選が)悔しかったので、もう浦和でやるしかないと思っていた。浦和で結果を残せて良かった。もう切り替えて、この試合に集中していた。しっかりと切り替えたことが良かったんだと思う」とコメント。「五輪にはいけなかったですが、僕は浦和で輝くので」と力強く話していた。

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