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雨中の新旧王者対決は名古屋に軍配!!5戦負けなしの名古屋が4位に浮上

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[7.7 J1第17節 柏1-2名古屋 国立]

 J1は第17節を迎えた。前半戦の折り返しとなった一戦。国立競技場では前年の王者柏レイソルと一昨年の王者名古屋グランパスが対戦した。前半9分にFWケネディの鮮やかなヒールシュートで先制に成功した名古屋だったが、柏も同17分にMFレアンドロ・ドミンゲスがヘディングシュートを決めて同点とする。だが迎えた後半18分にCKからオウンゴールで名古屋が勝ち越しに成功。常に先手を奪った名古屋が2-1で勝利し、中断明け以降5戦負けなし(3勝2分)で4位に浮上した。対する柏はリーグ戦では5月6日の広島戦(2-5)以来、8戦ぶりに敗戦を喫してしまった。ハノーファーへ移籍の決まった、U-23日本代表DF酒井宏樹の退団セレモニーに花を添えることは出来なかった。

 絶好調の男が先制点を演出した。4戦連発中のU-23日本代表FW永井謙佑がこの日もキレのいい動きを見せる。前半9分、PA外でこぼれ球を拾った永井はDF3人の間をすり抜けてPA内に侵入。飛び出したGK菅野孝憲より一歩先にボールに到達すると、右足アウトで中央に折り返す。これをケネディが回転しながら左足ヒールで流し込んだ。腰痛に苦しんだ2年連続Jリーグ得点王の5月6日、川崎F戦(2-3)以来のゴールで先制に成功した。

 だが前節G大阪相手に6得点した好調柏攻撃陣も黙ってはいない。前半17分、右サイドからのCKを獲得すると、MFジョルジ・ワグネルがゴール前にクロスボールを上げる。するとニアに飛び込んだレアンドロ・ドミンゲスがドンピシャヘッドで流し込む。高さのある名古屋のお株を奪うような得点で、すかさず試合を振り出しに戻した。

 その後は一段と雨脚が強くなる中、お互いグラウンダーのボールを使った定石通りの攻撃をみせる。だがGKを中心に集中力を保った両チームは1-1で前半を折り返した。

 試合が動いたのは後半18分。名古屋は右サイドからのCKを獲得。MF藤本淳吾が制度の高いボールをゴール前に上げる。たまらずMF大谷秀和が頭でクリアに行くが、コースの変わったボールはそのままゴールネットに吸い込まれ、名古屋が勝ち越しに成功した。

 勝ち越された柏も終盤、意地を見せる。だが、後半39分のFW田中順也の強烈シュートはDFに当たってコースが変わり、わずかに左に外れる。直後のジョルジ・ワグネルのミドルはGK楢崎正剛が弾き前にこぼれるが、DF阿部翔平に間一髪クリアされ得点は奪えず。最後はレアンドロ・ドミンゲスのオーバーヘッドが力なく左に外れたところで、試合終了の笛が鳴った。

 試合後のインタビューで名古屋のストイコビッチ監督は「ハードなコンディションの中、戦術的にはパーフェクトなものを出せた。相手は昨年のチャンピオンですし、結果的には非常に満足している」。「(きょうはあまりベンチから出なかったのは)我々のプレーに満足していたのと、私のジャケットを濡らさないためだよ(笑)」と上機嫌に試合を振り返っていた。

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