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原口弾で浦和先制も…10人の大宮が東の今季初ゴールで追いつく

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[9.1 J1第24節 浦和1-1大宮 埼玉]

 J1第24節は1日、各地で9試合を行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズ大宮アルディージャが対戦し、埼玉ダービーは1-1の引き分けに終わった。浦和は前半11分、日本代表FW原口元気のゴールで先制。大宮は同18分にFWノヴァコヴィッチが退場し、数的不利に立たされたが、前半ロスタイムにロンドン五輪代表MF東慶悟の今季初ゴールで追いつくと、後半も浦和の猛攻に耐え抜き、10人で勝ち点1を手にした。

 2連勝中の浦和はMF柏木陽介が右太腿裏痛から2試合ぶりに復帰。それ以外は前節・清水戦(2-0)と同じ先発メンバーで、日本代表に復帰した原口が1トップを務めた。
 大宮は前節の仙台戦(1-3)から先発2人を変更した。GK北野貴之が5月26日の磐田戦(0-4)以来11試合ぶりに先発。ノヴァコヴィッチが移籍後初先発となり、FW長谷川悠と2トップを組んだ。
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 立ち上がりから攻勢に出る浦和が幸先よく先制に成功する。前半11分、左後方からのMF柏木陽介のクロスをMFマルシオ・リシャルデスがワンタッチで落とし、原口がワントラップから右足を振る。シュートは鮮やかに右のサイドネットに吸い込まれ、原口の2試合ぶり今季6点目が先制点となった。

 その後も主導権を握る浦和は前半17分、サイドチェンジを受けたMF梅崎司が左サイドから中に切れ込み、DF河本裕之をかわして右足を一閃。強烈なミドルシュートは惜しくもクロスバーを直撃した。一方の大宮は前半18分、MF阿部勇樹を倒したノヴァコビッチが警告を受ける。190cmの長身ストライカーは前半15分にもFKの守備で壁に入った際、阿部との小競り合いですでにイエローカードを受けており、これが2枚目。わずか18分で退場となった。

 1点リードのうえ数的優位に立った浦和はボールポゼッションを高め、試合を支配する。前半30分には柏木のサイドチェンジから右サイドのMF平川忠亮が左足でクロス。マルシオがヘディングで合わせたが、今度は左ポストに弾かれた。ボール支配率では完全に上回る浦和だが、その後は攻め切れず、追加点を取れない。

 すると、防戦一方でシュートを1本も打てていなかった大宮が前半ロスタイムのファーストシュートで同点に追いついた。中央でボールを受けた東が長谷川に預け、リターンパスを右足ダイレクトで振り抜く。PA手前からのミドルシュートをゴール右隅に叩き込み、1-1。ロンドン五輪でも主力として活躍した東の待望の今季初ゴールで試合を振り出しに戻し、前半を折り返した。

 浦和は後半開始から柏木に代えてMF宇賀神友弥を投入。宇賀神は左サイドに入り、梅崎がシャドーストライカーの位置に移った。後半3分に梅崎、同5分にDF槙野智章がミドルシュートを狙うが、長谷川を前線に残して中盤4枚、DF4枚で分厚いブロックをつくる大宮のディフェンスをこじ開けられない。後半15分にはMF鈴木啓太に代えてMF小島秀仁をピッチに送った。

 10人で耐え続ける大宮は後半22分、東に代えてMF渡邉大剛、同27分には長谷川に代えてFWズラタンを投入。フレッシュな選手を入れてチーム全体の運動量を保った。対する浦和は後半38分、平川に代えてFWポポを投入し、最後のカードを切る。ポポはそのまま右サイドに入った。

 前半途中から数的優位に立ち、一方的にボールを保持しながら2点目が取れない浦和。何とか勝ち越しゴールを奪おうと終盤に猛攻を見せるが、後半40分の宇賀神のミドルシュートはまたしてもクロスバーに弾かれる。同43分には原口の右足ミドルが枠を捉えたが、GK北野の好セーブに阻まれた。結局、最後まで集中力を切らさない大宮が浦和の攻勢に耐え抜き、1-1で試合終了。10人で勝ち点1をもぎ取った。

(取材・文 西山紘平)

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