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柏・工藤&G大阪・レアンドロの両エースが2Gもドロー終戦

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[11.7 J1第31節 柏2-2G大阪 柏]

 J1第31節は7日、各地で9試合を行い、6位柏レイソル はホームで16位ガンバ大阪と対戦し、2-2で引き分けた。前半12分にFW工藤壮人のゴールで柏が先制するが、同37分にFWレアンドロが同点弾。前半45分には工藤がこの日2点目を挙げて柏が勝ち越したが、G大阪も試合終了間際にレアンドロがこの日2点目を決め、引き分けに持ち込んだ。17位・新潟が勝利したため、勝ち点で並ばれたG大阪だが、得失点差で上回り、16位をキープ。柏はACLが遠のく痛い勝ち点1となった。

 柏は1-4で大敗した前節・大宮戦からスタメンを4選手チェンジ。右サイドバックにDF藤田優人、左サイドバックにDF橋本和、ボランチにケガから復帰したMF栗澤僚一、ワントップには大宮戦で唯一の得点をあげたFWネット・バイアーノを起用した。
 対するG大阪は前節・広島戦(1-1)でケガをしたDF加地亮に代わってDF武井択也が右サイドバックに入り、MF阿部浩之に代わってMF倉田秋が2列目の左に入り、その他は広島戦と同じメンバーで臨んだ。

 ナビスコ杯を含め、今季4度目の顔合わせとなった両チーム。過去3試合では、両チーム合わせて15ゴールが生まれている。はたして、この日も前半から激しく動いた。

 両チームともに4-5-1の布陣で臨んだ立ち上がりは、中盤の構成力で勝るG大阪がボールを支配。前半7分には左サイドをオーバーラップしてきたDF藤春廣輝がこの試合最初のシュートを放つ。

 G大阪にボールを持たれる時間が続いていたが、先にスコアを動かしたのは柏だった。前半12分、ネット・バイアーノのスルーパスをPA内で受けたMF茨田陽生が上げたクロスに、工藤がヘディングシュート。若きエースストライカーの6試合ぶり12点目で柏が先制する。

 先制した柏は、MFジョルジ・ワグネルと橋本がコンビを組む左サイドを起点に、ボールをまわして試合の主導権を握る。前半28分には、工藤のスルーパスに抜け出したネット・バイアーノがGKと1対1を迎えるが決めきることができない。

 追いつきたいG大阪は、中盤でミスが続いてシュートまで持ち込むことができない展開が続いたが、前半37分、武井の30m超のスルーパスをGKとDFラインの間で受けたレアンドロが難なく決めて試合を振り出しに戻す。

 同点のまま後半突入かと思われた前半45分、橋本が左サイドから上げたクロスを工藤がボレーシュートで叩き込み、柏が勝ち越しに成功。ロスタイムには再びレアンドロが決定機を迎えるが、決めきることができず、柏が1点リードして前半を終えた。

 後半開始と同時にG大阪は交代のカードを切る。FW家長昭博とMF二川孝広に代えて、FWパウリーニョとMF佐々木勇人を投入し、レアンドロとパウリーニョのツートップに。スピードのあるツートップを活かして反撃に出る。同9分にはその狙い通りに、レアンドロのスルーパスにパウリーニョがDFラインの裏でボールを受ける。PA内で後ろからきたDFに倒されたように見えたが笛は鳴らなかった。

 守る時間が多くなっていた柏は、後半14分、再三レアンドロに突破を許していたCB那須大亮に代えて渡部博文を入れて守備の安定をはかる。

 勝ち点3がほしいG大阪も後半26分に最後の交代枠を使い、倉田に代えてFW川西翔太を投入。MF遠藤保仁もボランチからひとつポジションを上げ、攻撃に人数をかけて猛攻をしかける。同35分にはPA内でレアンドロがキープし、走りこんできた遠藤にラストパス。DFを引き連れながらも右足で合わせたが、GK菅野孝憲がスーパーセーブでピンチをしのいだ。

 猛攻をしかけるG大阪は後半45分、DF今野泰幸がレアンドロにスルーパスを送る。一度は柏のDFに当たるが、ボールはレアンドロの前に。PA内でDFを1人かわすと豪快に右足を振り抜き、G大阪が起死回生の同点弾を決める。

 終了の笛まで両チームとも勝利を目指したが、2-2のまま試合終了。勝ち点1を上積みしたG大阪は17位新潟に勝ち点で並ばれたが、残留圏となる15位神戸との勝ち点差は「2」に縮まった。

(取材・文 奥山典幸)

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