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明日、国立で昇格PO決勝 千葉MF佐藤勇「好きなジェフをJ1に」

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 J1昇格プレーオフ決勝が23日、東京・国立競技場で午後1時キックオフされる。J2年間5位のジェフユナイテッド千葉と年間6位の大分トリニータによる最後の昇格切符を懸けた決戦を翌日に控え、都内で前日記者会見が行われ、千葉の木山隆之監督、MF佐藤勇人、大分の田坂和昭監督、FW森島康仁が出席した。

 18日に行われた準決勝で年間4位の横浜FCを4-0で下し、4年ぶりのJ1復帰に王手をかけた千葉。プレーオフのレギュレーションにより、準決勝、決勝ともに90分で引き分けの場合、年間順位が上位のクラブが勝者となる。決勝が引き分けの場合、千葉がJ1昇格となるが、準決勝はいずれも年間順位が下位だった千葉と大分が勝ち上がっており、木山監督は「引き分けでもOKというアドバンテージはアドバンテージにならないと準決勝で証明されている」と強調。「受け身になるつもりはないし、勝ってJ1に行く」と宣言し、佐藤勇も「今は早く試合をしたい。そういう思いでいる。それだけ今の自分たちに自信があるし、必ず勝って昇格を決められると思っている」と自信を見せた。

 かつては日本代表選手を数多く擁し、05年、06年にナビスコ杯を連覇するなど一時代を築いた千葉だが、J2に降格した10年シーズン以降、毎年のように昇格候補に挙げられながらJ1復帰を逃してきた。08年から2シーズン、京都でプレーした佐藤勇だが、千葉がJ2に降格した10年から千葉に復帰。ジュニアユース時代から育ってきた古巣をもう一度、J1の舞台に戻すために戦い続けてきた。

「これだけ多くの人がかかわってサポートしてくれているクラブがすぐにJ1に上がれなくて、自分の力不足だと思ったし、どうにか昇格したいと思って、この2年を過ごしてきた。それを乗り越えてこの場に立てているし、今までの悔しい気持ちとか、いろんなものを明日の90分間にぶつけたい」

 双子の弟でもある広島のFW佐藤寿人は現在、J1得点ランキング首位を独走中。チームも2試合を残して首位に立ち、初のリーグ制覇へ邁進している。「寿人は広島で優勝争いをしていて、彼自身、得点王になりかけている。一方で僕は日の当たらないところにいた」。そう語る佐藤勇は「でも、そこは重要じゃない。大事なのは、僕がジェフを好きだということ」と力説。「好きなクラブを、ジェフをJ1に上げて、寿人にいい報告をして、広島も優勝してくれたら、それがベストだと思う」と誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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