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大分・田坂監督「3つぐらい作戦はある」、千葉・木山監督「秘策はない」

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 J1昇格プレーオフ決勝が23日、東京・国立競技場で午後1時キックオフされる。J2年間5位のジェフユナイテッド千葉と年間6位の大分トリニータによる最後の昇格切符を懸けた決戦を翌日に控え、都内で前日記者会見が行われ、千葉の木山隆之監督、MF佐藤勇人、大分の田坂和昭監督、FW森島康仁が出席した。

 ともに09年のJ1で降格が決まった千葉と大分。4年ぶりのJ1復帰を懸けた最終決戦は、来年2月で41歳になる木山監督と、今年8月で41歳になった田坂監督という“同学年対決”でもある。「田坂監督については、高校生の頃から知っている仲。私の方が1、2年引退が早くて、指導者になったのは少し早かったかもしれないが、同じくらいの時間を指導者として過ごしてきた」。少なからぬ縁を感じる木山監督は「まじめで誠実な彼とこういう場所でJ1を懸けて戦えるのは光栄なこと。彼も勝ちたいし、自分も勝ちたい。お互いに悔いの残らないようにやれれば」と語った。

 田坂監督は18日の京都とのプレーオフ準決勝で森島をFKのキッカーに指名。前半17分、見事に森島が直接FKを決め、先制に成功した。「森島のキッカーはリーグ戦では使わずに取っておいた」という“策士”は「プレーオフは一発勝負。3つぐらい作戦を持ってないといけないし、そのうちの一つが森島だった。(決勝に向けても)今は言えないけど、考えているところはある」と明かした。 一方の木山監督は「秘策は特にない。自分たちのスタイルを出すことが勝利に近づく道。相手を気にするより、自分たちのいいところを出すほうが大切かなと思っている」と、下手な小細工なしの真っ向勝負を誓う。

 就任1年目の木山監督が「チームの状態もいいし、今持っている力をすべて出し尽くして、いい形でシーズンを終わりたい。クラブもファンも、この3年間、J1に対する思いを持って過ごしてきた。クラブ全体、ファンで一つになり、必ずJ1に戻る切符をつかみたい」と語れば、就任2年目の田坂監督は「大分で監督業を始めて、選手に成長させてもらってきた。監督を初めてやらせてもらったクラブに対し、いい結果を出して何とか恩返ししたい」と意気込む。J1に復帰するのは千葉か、大分か。聖地・国立で、最後の切符を懸けた熱き戦いが幕を開ける。

(取材・文 西山紘平)

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