川崎フロンターレは20日、川崎市の洗足学園音楽大で新体制発表会見を行い、神戸から完全移籍で加入したFW大久保嘉人ら新加入選手7人が出席した。

　武田信平社長はJ1で8位に終わった昨季を振り返り、「低調な成績だったと思っている」とサポーターに陳謝。今季の目標として「去年は優勝を目標に掲げたが、結果を見ると、少し強引な目標設定だったかと思う。足元を見つつ、少なくともACL圏内に入ることを目標に掲げたい」と、3位以内を最低限の目標に据えた。

　昨季途中から就任した風間八宏監督はプレシーズンから初めてチームを執る就任2年目のシーズンを前に「昨季は心技体の『体』の不足を補うことができなかった。今季は最初から心技体の3つをそろえて進化する土壌をつくりたい。皆さんに驚きと、勝利という喜びを与えられるチームにしていきたい」と、会場に詰めかけたサポーターに約束した。

以下、新体制発表会見での選手挨拶

●FW安柄俊(←中央大)
「控室で大久保選手から『まずサポーターにお詫びをしろ』と言われたので、まずお詫びしたいと思います。今日のために気合いを入れて(スーツの)ズボンの裾の丈を詰めたんですが、短くなりすぎました(笑)。全然話は変わりますが、明日の午後1時ごろに膝の半月板の手術を受けることになりました。今すぐサッカーをしたい気持ちもありますが、自分を進化させるチャンスという思いで手術を受けることを決めました」

●MF森谷賢太郎(←横浜FM)
「フロンターレから話をもらったとき、フロンターレをよく知るマリノスの先輩、頭がデカくて足の遅い先輩に話を聞きました(笑)。フロンターレは素晴らしいクラブで、サポーターの方も温かい方ばかりだと聞きました。1日でも早くフロンターレの一員として認めてもらえるようにがんばります」

●GK新井章太(←東京V)
「(司会から『東京Vから戦力外通告を受けた』と紹介されたことを受け)東京Vをクビに…間違えました(笑)。東京Vから移籍してきた新井です。最高のクラブで、最高のサポーターの前で早くプレーしたい気持ちでいっぱいです。今年は僕が盛り上げます」

●MF山本真希(←札幌)
「僕もフロンターレから話をもらったとき、清水時代の先輩に相談しました。軽い感じの先輩で、『来たらえーやん』と言われ、それが決め手になったか分かりませんが(笑)、楽しい場所だというのは感じました。去年、フロンターレに負けて降格しましたが、今年は味方として最高の雰囲気で、等々力で試合ができるのを楽しみにしています」

●FW大久保嘉人(←神戸)
「フロンターレのサポーターは日本一だと聞いています。その中でタイトル争いができるように。僕は残留争いしかしたことがないので、タイトルを獲れるように頑張ります」

●DF中澤聡太(←G大阪)
「このクラブに強い強い覚悟を持って来ました。その思いをピッチで表現するのは当然ですが、話すのも好きなので話させてください。30歳になり、このクラブに残りのサッカー人生すべてを捧げる気持ちでやります。負けることが嫌いなので、このクラブに多くの勝利をもたらせられるようにがんばります。タイトルを獲って、このクラブに名を残したいと思っています」

●FWパトリック(←アトレチコ・ゴイアニエンセ)
「フロンターレが自分を信じて契約してくれて、こうして来日することができて幸せに思っています。目標はタイトルを獲ること。フロンターレが一度もタイトルを獲ったことがないというのを先ほど聞いて、あらためて自分の力を出して、タイトルを皆さんに捧げたいという気持ちになりました。精一杯戦って、最後は皆さんと幸せな気持ちで終わりたいと思っています」

(取材・文　西山紘平)

---

▼関連リンク
2013年Jリーグ移籍情報ページ