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大分の堅守支える高木「1-1が最高の結果と試合中から言い聞かせた」

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[3.9 J1第2節 川崎F1-1大分 国立]

 大分トリニータの“カメナチオ”を支える新戦力だ。2日のF東京との開幕戦(1-2)に続いて3バックの中央を任されたのは、神戸から今季加入したDF高木和道。J1で200試合以上に出場しているベテランが、4年ぶりのJ1復帰を果たした大分の守備を統率している。

 前半28分に先制しながら後半8分に失点。クロスボールから3バックの間を突かれ、FW大久保嘉人にフリーで同点ゴールを決められた。「3バックの距離感の問題。人はいるのに、もったいない」と悔やむ高木だが、「開幕戦と比べて、ちょっとずつJ1の舞台に慣れてきているのかなと思う。押し込まれる展開が続いたけど、その中で勝ち点1を取れたことはプラス」と前を向く。

 高木自身、これまで3バックの中央でのプレー経験はほとんどない。それでも田坂和昭監督の下、キャンプから守備面の連係を繰り返し確認。この日は3バックの構成が開幕戦と変わっていたが、大きく破綻することはなかった。

 田坂監督とは、06年から08年まで清水で選手とコーチの関係だった。当時の清水は現G大阪の長谷川健太監督。「当時はコーチだったので、田坂さんの戦術とかは分からなかった。でも、試合に向けてのトレーニングの持って行き方とか、規律の面とかは(長谷川)健太さんと似てますね。移動はスーツだし、バスの中では携帯禁止とか」。高木にとって、田坂監督の存在があったから新チームに溶け込みやすかったのは確かだ。

 追いつかれてから防戦一方となった試合終盤は「1-1が最高の結果だから」と、大声を張り上げてチームメイトをいさめた。「開幕戦も先制してからの逆転負けで、同じことだけはしちゃいけないと思っていた。チームの中には攻めたいと思っている選手もいたし、勝ちたい気持ちは分かるけど、試合中から言い聞かせていた」。結果は狙いどおりのドロー。J1残留が最大の目標である大分にとって、この日の勝ち点1は大きな意味を持ってくるはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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