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パリSGにパナスタ熱狂!!“MMN”揃い踏みでド派手に6発ゴールショー!! G大阪も黒川&山見がスター軍団から得点

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FWネイマールがPKを沈めた

[7.25 親善試合 G大阪2-6パリSG パナスタ]

 ガンバ大阪は25日、パナソニックスタジアム吹田でパリSGのジャパンツアー第3戦に挑み、2-6で敗れた。パリSGはFWリオネル・メッシ、FWキリアン・ムバッペ、FWネイマールの“MMN”がそれぞれ得点を挙げるなど圧巻のゴールラッシュを披露すると、G大阪はMF黒川圭介とFW山見大登のゴールで反撃したが、得点差を縮めるには至らなかった。パリSGはジャパンツアー3試合を11得点3失点の3連勝で終え、日本のファンを大いに沸かせた。

 ここまで川崎フロンターレが1-2、浦和レッズが0-3で敗れ、日本勢最後の砦となったG大阪。パナソニックスタジアム吹田には38,251人の大観衆が詰めかけ、フランス王者を迎え撃った。片野坂知宏監督にとっては初の国際試合。フランス・トゥールーズでパリSGと対戦した経験を持つDF昌子源をはじめ、元日本代表のGK東口順昭、今夏欧州クラブから加入したFW食野亮太郎とFW鈴木武蔵ら経験豊富なメンバーを送り込んだ。

 一方のパリSGは浦和戦から先発9人を一斉に入れ替え、ベンチスタートのムバッペがいればベストメンバーとも言える陣容。3-4-3の布陣でGKはジャンルイジ・ドンナルンマが務め、3バックは左からDFプレスネル・キンペンベ、DFマルキーニョス、DFセルヒオ・ラモス。ボランチはMFビティーニャとMFマルコ・ベッラッティが組み、左WBはDFヌーノ・メンデス、右WBはDFアクラフ・ハキミ、前線3枚は左からFWネイマール、FWリオネル・メッシ、FWパブロ・サラビアが並んだ。

 試合の入りはG大阪が一気に攻め立てた。ロングボールでパリSGを押し込み、右サイドからハイプレッシャーをかけると、鈴木が鋭いターンで相手のクリアを誘い、さっそく右CKを獲得。キッカーのMF石毛秀樹がニアサイドに蹴り込み、懸命な飛び込みで競り勝ったDF三浦弦太がヘディングシュートを狙ったが、わずかに枠を外れた。

 前半4分にはパリSGにファーストチャンス。G大阪のハイプレスをかわして左ハーフスペースを攻め上がると、スルーパスからメッシがエリア内に侵入し、角度のないところからシュートを放つ。だが、これは東口の正面へ。さらに同6分、パリSGはマルキーニョスが前線にスルーパスを送ると、絶妙なタイミングで飛び出したネイマールが反応。しかし、G大阪は三浦が懸命な戻りを見せ、最後はDF福岡将太がスライディングで止めて難を逃れた。

 その後はハイプレスをかけようにもボールを握られ、メッシやネイマールに次々と好機をつくられるG大阪。それでも東口や三浦の好守で耐え凌ぐと、前半12分には右サイドでMF小野瀬康介が攻め上がり、鋭いアーリークロスから食野が惜しいシュートを放つ。また同13分には右CKのこぼれ球をパリSGが処理しきれず、攻撃参加していた昌子のシュートで脅威を与えた。

 パリSGは前半15分、ベッラッティの浮き球パスにネイマールが抜け出し、フリーでシュートを放つも、逆を突かれそうになった東口が身体を残してスーパーセーブ。同16分には右サイドを突破したサラビアから鋭いクロスが送られるも、戻りながらの対応となった三浦がアクロバティックなクリアでピンチを凌いだ。同18分、G大阪は小野瀬が右サイドで仕掛けるも、N・メンデスに奪われ逆カウンターがスタート。だが、ネイマールのパスを昌子がカットし、G大阪も決定機を許さない。

 前半20分、パリSGはネイマールが高速シザーズから福岡をぶち抜き、折り返しにサラビアが反応したが、東口がこぼしそうになりながらもキャッチ。同21分にはまたもN・メンデスの鋭い出足のボール奪取から細かくパスを繋いでピッチを横断し、右サイドからカットインしたハキミがゴール正面でMF倉田秋に倒され、FKを獲得した。位置にはネイマールとメッシが着いた中、メッシが左足で直接シュート。だが、惜しくもゴール右上に外れた。

 引水タイムを挟んだ後の前半27分、パリSGは自陣右サイドでボールを奪うと、テンポの良いパスワークからネイマール、メッシとつなぎ、スルーパスにハキミが反応。猛スピードでエリア内右に攻め込んだ。だが、ここでもシュートは東口がスーパーセーブ。G大阪が誇る守護神が圧巻のパフォーマンスで均衡を保った。

 ところが前半28分、ついにスコアが動いた。G大阪は三浦のロングキックが相手に当たってしまい、跳ね返りがフリーのネイマールのもとへ。数的不利の中でメッシにパスが通り、最初のシュートは東口が防いだものの、こぼれ球を拾ったサラビアが落ち着いてゴールに押し込んだ。奮闘を見せていたG大阪にとっては痛恨すぎるミスだった。

 ビハインドとなったG大阪は直後、前線でロングボールを収めた鈴木がS・ラモスに競り勝ってボールを収め、そこから攻撃を試みるも、戻りの早い守備を前にシュートまで至らない。すると前半30分、右サイドを攻め込んだネイマールと三浦が競り合い、ネイマールが倒れ込むと、中村太主審がパリSGのPKを宣告。同32分、ネイマールが独特の助走から東口の逆を突くキックを蹴り込み、瞬く間に2点差となった。

 それでもG大阪も譲らない。前半34分、G大阪は右サイドを攻め上がった小野瀬が深い位置からボレー気味に折り返しのボールを送ると、ゴール前に飛び込んできた鈴木のシュートはドンナルンマに防がれたが、ファーサイドから飛び込んできたMF黒川圭介が押し込む。厚みのある攻撃でパリSG守備陣を上回り、1点を返した。パリSGの選手たちは鈴木のハンドをアピールしたが、認められなかった。

 すると前半37分、またしても試合が動いた。G大阪は三浦のパスミスからボールを奪われると、パリSGのカウンターがスタートし、右サイドからのロングフィードを受けたN・メンデスがエリア内左を攻め上がって左足一閃。鋭いシュートにさすがの東口も止め切れず、ファーサイドネットに突き刺さった。さらにパリSGは同40分、エリア内左を攻め上がったネイマールがタメをつくり、ゴール前にピンポイントパスを渡すと、メッシが左足シュート。G大阪守備陣の人数モイ揃っていたが、ハイクオリティな崩しになすすべなく、3点差となった。

 G大阪は前半アディショナルタイム1分、シンプルなロングフィードで相手守備陣の背後を狙うと、ペナルティエリアから飛び出したドンナルンマのヘディングクリアを食野がカット。素早く横にいた鈴木につけ、ループシュートを試みたが、ボールをうまくミートできず、ドンナルンマの正面に飛んだ。そのまま前半は終了。序盤は粘り強い守備を見せていたG大阪だったが、1-4の大差でハーフタイムを迎えた。

 後半開始時、G大阪は一気に7人を交代。三浦、福岡、MFダワン、倉田、鈴木、石毛に代わり、DF藤春廣輝、DF高尾瑠、DF柳澤亘、MF奥野耕平、FWレアンドロ・ペレイラ、MF齊藤未月、MF中村仁郎が入った。その直後、パリSGは左サイドからカットインしたネイマールが連続ルーレットを披露し、観衆からは大歓声。同4分にはエリア内で冷静なフェイントを続けたメッシが右足で狙うも、大きく枠を外れた。

 なおも攻めるパリSGは後半7分、ビティーニャが鋭いミドルシュートを狙うが、東口がファインセーブ。G大阪は同14分、カウンターから黒川が左サイドを攻め上がり、食野を経由して右サイドに展開すると、柳澤が鋭いクロスボールをゴール前に配給。だが、これはレアンドロ・ペレイラが合わせられず、オフサイドもあったとしてゴールには至らなかった。

 すると後半15分、パリSGは鋭いパスワークで中央を打開すると、メッシの絶妙なスルーパスにネイマールが反応。東口も飛び出して対応したが、ネイマールはドリブルで抜き去ってゴールマウスを空けさせ、無人のゴールに冷静にフィニッシュした。これでスコアは5-1。パリSGはここで初の選手交代を行い、ベンチスタートだったムバッペをサラビアに代えて送り出し、メッシ、ネイマールとの“MMN”共演が実現した。

 さらにパリSGは負傷明けで出番のなかったMFレアンドロ・パレデスもヴェッラッティに代わって投入し、N・メンデスもDFフアン・ベルナトと交代。シーズン開幕を意識し、質の高い組み合わせがピッチに揃った。対するG大阪は食野、黒川に代わって山見とFWウェリントン・シウバを起用した。

 大歓声を浴びながら登場したムバッペは直後、さっそく高尾を背負ってボールを収めて前を向き、メッシとの連係からゴール前に侵入。後半23分には大きく右に流れながらメッシからのパスを受け、ハキミへのラストパスで決定機を演出した。だが、ハキミのシュートは東口がビッグセーブ。G大阪もこれ以上の失点は許さない。

 すると後半25分、G大阪は中盤で前を向いた奥野が右サイドに浮き球のパスを送ると、絶妙なタイミングで抜け出した柳澤が折り返しのボールを供給。これに反応した山見がワンタッチで流し込み、2点目を奪った。その後は両チームともに次々と選手交代を行い、パリSGはメッシ、ネイマール、S・ラモスらを下げてFWマウロ・イカルディやMFイドリッサ・ゲイェらを投入。G大阪は東口、中村に代わってFWパトリックとGK加藤大智を入れた。

 パリSGは後半37分、勢いのある攻撃からムバッペが飛び込み、GK加藤をかわして左足シュートを狙うも、藤春がスーパークリア。次々に波状攻撃を見せたが、G大阪守備陣が懸命に対応し、ゴール正面で与えたFKもムバッペのシュートを壁が防いだ。それでも同41分、パリSGはスルーパスに反応したムバッペが高尾のチャージを受けてPKを獲得。これをムバッペが落ち着いて決め、“MMN”が揃い踏みとなった。

 そのまま試合はタイムアップ。パリSGのジャパンツアー最終戦は両チーム合わせて8ゴールの撃ち合いで幕を閉じた。

(取材・文 竹内達也)
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