[9.18 J1第30節 FC東京-京都 国立]

　18日に国立競技場で行われるJ1第30節のFC東京対京都サンガF.C.戦(19時キックオフ)のスターティングメンバーが発表され、女性初のプロフェッショナルレフェリーの山下良美氏が主審を担当することが分かった。女性主審がJ1リーグ戦の笛を吹くのは史上初めての快挙。日本人審判員として唯一参加するカタールW杯に向けても意義ある抜擢となった。

　山下氏は2019年の女子ワールドカップや21年の東京オリンピックで主審を担当した世界トップクラスの女性主審。男性主審に勝るとも劣らないスプリント力や、元プレーヤーならではの試合感覚を活かし、男子競技でも実績を積み上げてきた。

　19年12月にJリーグを担当できる1級審判員に登録されて以降、昨年5月にJ3リーグ戦で女性初の主審デビューを果たし、今年7月からはJ2リーグ戦も担当。国際試合の経験も豊富で、女子のW杯や五輪だけでなく、19年5月にはAFCカップ、今年4月にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)をそれぞれ女性史上初めて担当した経験を持つ。

　今年5月にはカタールW杯に臨む審判員に日本人で唯一選出され、7月には女性審判員として史上初のプロフェッショナルレフェリー契約を日本サッカー協会(JFA)と締結。「すごく大きなこと。こうして新しく女性にもプロの道ができたのは自分自身でもとても嬉しく思っている」と喜びを語りつつ、「トレーニング、試合に向かう準備は変わりないが、環境として審判に専念できる環境が整ったのは明らか。自覚しながら取り組んでいきたい」と決意を語っていた。

　J1デビュー戦の舞台は国立競技場。日本サッカーの歴史が刻まれてきた“聖地”で、女性レフェリーの道がまたひとつ切り拓かれる。

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