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京都内定FW木村勇大と東京V内定FW山田剛綺…高校でW得点王、関西学院大でチームメイト、そしてともにプロへ

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FW木村勇大(左)とFW山田剛綺

 関西学院大は21日、オンラインでJリーグ内定会見を開催した。京都サンガF.C.内定のFW木村勇大東京ヴェルディ内定のFW山田剛綺が出席。ストライカーとして関西を席巻した2人がともにプロへ。その意気込みを語った。

 リーグ連覇王者の関学大で得点源として君臨した2選手だ。両者スタイルは異なり、木村は184cmの長身を生かしたパワフルさと繊細なボールタッチでゴールを生む一方、山田は献身的なプレスや背後への抜け出しで決定機を作り出す。4年間でともに挙げた得点は合計58点にまで上った。

 最強のストライカーコンビが出会ったのは、高校3年生になって招集された関西選抜。木村は大阪桐蔭高で、山田は京都橘高に所属していた。「そのときに初めて知り合って、そこからはよく試合でも顔を合わせていた」(木村)。両校はプリンスリーグ関西に所属。一年間を同じ舞台で争った2人は、ともに10得点を挙げて得点ランキングの頂点に立った。

 奇しくも2人は関学大でチームメイトになり、良き友人でありライバルとなった。成長の原動力は互いの活躍による悔しさ。最初に結果を出したのは山田だった。ルーキーながらリーグ開幕戦に出場すると、3-3で迎えた後半アディショナルタイムにデビュー弾となる決勝ゴールを挙げた。木村は好スタートを切った山田を羨んだという。「最初はずっと自分の前を歩く存在だった。友達として誇らしい部分もありましたけど、負けるのが嫌いだったのですごく意識していた。悔しい思いが最初はすごく多かった」(木村)。

 しかし、木村の台頭も時間はかからなかった。1年次の終わりにはデンソーカップチャレンジ関西選抜の中で唯一の1年生で選出。2年次、3年次には一学年上の山見大登(現G大阪)とともにチームトップスコアラーとなった。全日本大学選抜にも選ばれ、昨年には京都に内定。今年はパリ五輪を目指すU-21日本代表にも選ばれた。今度は山田が木村の背中を見つめる。「僕のほうが先にAチームにいたものの、どんどん抜かれていった。すごく悔しい思いをしたのはいまでも覚えている」(山田)。

 その競争は大学で終わらず、プロの世界でも続く。木村は「お互いプロになれたのでうれしい。自分にはない部分を彼は持っている。羨ましくもありますけど、自分も身に付けたいと思って4年間ともに走り続けた」と印象を語る。山田も「いまも勇大のほうがひとつ上のステージにいる。来年からしっかり勇大に追いつけるようにがんばりたい」と活躍を誓った。切磋琢磨は一人ではできない。これからもお互いの存在がその成長を加速させていく。

(取材・文 石川祐介)
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