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VAR介入も得点が認められたウタカ「絶対にゴールという自信はあった」

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甲府FWピーター・ウタカ

[2.11 FUJIFILM SUPER CUP 2023 横浜FM 2-1 甲府 国立]

 VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックと荒木友輔主審によるオンフィールドレビューの末、得点が認められた。0-1の前半44分、ヴァンフォーレ甲府のFWピーター・ウタカがゴールネットを揺らしたシーンで一度は副審の旗が上がったものの、オフサイドポジションにいたウタカはプレーに関与していないとして主審はゴールと判断した。

「(得点が認められるまで)長かったですね」。そう苦笑いを浮かべたウタカだが、「絶対にゴールという自信はあった」と言う。前半44分、DFエドゥアルド・マンシャの縦パスがMF長谷川元希をかすめた瞬間、ウタカはオフサイドポジションにいた。しかし、ボールはウタカに当たらず、右サイドを抜け出すMF鳥海芳樹のもとへ。その鳥海の折り返しをウタカが流し込んだが、焦点はウタカがオフサイドポジションでプレーに関与していたかどうかだった。

 VARのチェックを待っている間、ウタカは主審にだれがオフサイドポジションにいたのかを聞いたのだという。「レフェリーは『キミだよ』と教えてくれたが、自分のところにボールは来ていなかった。(鳥海)芳樹にボールが通ったが、私は関係ないところにいた。絶対にオフサイドではないと思った」。その言葉どおり、荒木主審はオンフィールドレビューの結果、ゴールと判断。前半終了間際の同点ゴールとなった。

 試合翌日の2月12日が39歳の誕生日だったウタカにとっては1日早いバースデーゴール。16年にJ1得点王、20年にJ2得点王に輝いた実績を持つストライカーが4年ぶりに復帰した甲府でさっそく結果を残した。

 試合を通してはJ1王者の横浜FMにボールを保持される時間が続き、後半のシュート数はわずかに1本。今季から就任した篠田善之監督も粘り強い守備には手応えをつかみながらも、「ギアを上げたい中で、ボールを奪ってからの部分には課題が見えた。追いつき、逆転するための推進力、パワーをチームに植え付けていきたい」と攻撃面に言及した。

 ウタカは横浜FMについて「クオリティーが高く、切り替えも早い。ポジショニングやパスを出すタイミングもレベルが高い」と指摘。「自分たちももう少し自信を持ってボールを動かさないといけない」と、J1チャンピオンとの対戦を通じて自分たちの課題とも向き合った。

(取材・文 西山紘平)

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