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“1年目の葛藤”乗り越えたFW宇津元伸弥の初ゴールは大分を開幕戦勝利に導くAT決勝弾!!今年こそ「2桁を達成できるように」

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後半アディショナルタイムに決勝点を決めたFW宇津元伸弥

[2.19 J2第1節 徳島1-2大分 鳴門大塚]

 試合に決着をつけたのは、2年目FWによる待望のリーグ戦初ゴールだった。後半31分から途中出場したFW宇津元伸弥はFKでチャンスを演出するなど、短い時間でも攻撃の起点となるプレーをみせていた。

 すると後半44分に同点に追い付かれた直後の後半アディショナルタイム、右サイドで獲得したCKをMF高畑奎汰が蹴り入れると、ゴール前でこぼれたボールをファーサイドにいた宇津元が押し込んだ。

 CKを高畑が蹴る時には、「ボールが来る」という直感がしたという。「逆にボールが来るなと思えたので冷静でいれた。デルランがヒールをした瞬間も、すごく鮮明に覚えています」。サポーターのもとにすぐに駆け込めたことも含めて、すべてが脳裏に刻まれた。

 苦しんだルーキーイヤーだった。宮崎産業経営大時代、九州リーグ屈指の点取り屋として名を馳せた宇津元は、プロ1年目の昨季も2桁ゴールを目標にスタートさせた。しかしリーグ戦は12試合、トータル179分の出場にとどまり、すべてで途中出場。得点は天皇杯で挙げた1得点のみだった。

 焦りがなかったわけではない。ただその壁も自らの力で乗り越えるしかないことも分かっていた。「1年間ずっと葛藤はあった。でもシュート練習は毎日欠かさずにやってきた。昨年よりも強い気持ちで入っています」。

 そして開幕戦の最終盤に目の前にこぼれてきた得点機。「こぼれて来たので決めるだけ、決めないとおかしいという場面でした」。神様はみてくれていた、ということか。

 今年の目標を改めて問うと、再び「2桁を達成できるように頑張りたい」という力強い言葉が返ってきた。「あまり緊張もなかった。それがいい結果に繋がったのかなと思います」。精神的な逞しさを増した点取り屋が、大きな一歩を踏み出した。

(取材・文 児玉幸洋)
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