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C大阪GKキム・ジンヒョンが今季初出場…ブランク感じさせないプレーも「感覚的にはまだ戻っていない」

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セレッソ大阪GKキム・ジンヒョン

[3.4 J1第3節 浦和 2-1 C大阪 浦和駒場]

 開幕2試合をコンディション不良のため欠場していたセレッソ大阪GKキム・ジンヒョンが復帰初戦で先発出場を果たした。公式戦出場は昨季最終節以来4か月ぶり。「感覚的にはまだ戻ってきていないけど、やりながら上げていくしかない」とブランクの影響はあったというが、「無事に終われて良かった」とホッとした表情を浮かべた。

 頼れる守護神の復帰により、際立ったのはビルドアップの改善。浦和レッズのプレッシングに対し、C大阪の守備陣は迷わずキム・ジンヒョンにバックパスを返していたが、ことごとくフリーの味方に長短のパスを通し続けた。

 トレーニングからも離脱していたとは思えないようなパフォーマンスには報道陣からも驚きの声が上がっていたが、当の本人は「いつも通りにみんな自分のプレースタイルもしっかりわかってくれているし、立ち位置も取ってくれている」と冷静。「自分は確実に味方に送ることだけなので良かったと思う」とあっさり振り返った。

 それでも小菊昭雄監督は「素晴らしいパフォーマンスだった。守備のところだけでなく、コーチング、リーダーシップ、ビルドアップの出口になってくれた。攻撃のところで昨季の浦和戦から改善が見られ、前進できたのは彼の貢献が大きかった」と称賛と惜しまなかった。

 もっとも、チームは後半の2失点で逆転負け。守護神はリードしていた時間帯の試合運びに課題を感じていたという。

「(試合の)運び方をもうちょっと考えていかないといけない。そのまま前半と同じようにやり続ければ良かったと思うし、後半の立ち上がりは良かったけど、ニアゾーンを取りに行くのが単発すぎて、相手に有利な距離感になってしまっていた」

 その印象は攻撃陣も同じだった。FW上門知樹は「ジンさん含めそこで剥がしてうまくビルドアップできていたけど、後半は勝っていたのもあってジンさんのところで剥がして、落ち着いたところで失って相手ボールになっていたので、勝っている時のボールの回し方、時間の作り方はもうちょっとできると思う」と指摘した。

 それでもキム・ジンヒョンは自身のコンディションも含め、改善できる手応えを感じているという。「今日はラインが低くプレーすることも多かったので、運び方をもうちょっとみんなで徹底すれば、まだ3試合なのでこれからもっと良くなると思う」と前向きな展望を語った。

(取材・文 竹内達也)
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