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選手権4強矢板中央でボランチコンビ、松井蓮之と稲見哲行がプロ入り後初マッチアップ「とても楽しい試合に」

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プロ入り後初対戦となった松井蓮之(左)と稲見哲行

[7.9 J2第25節 町田2-2東京V 国立]

 懐かしい顔合わせとなった。FC町田ゼルビアのMF松井蓮之東京ヴェルディのMF稲見哲行は、矢板中央高時代にダブルボランチを形成。高校選手権でベスト4を経験するなど、名コンビを作り上げた。

 松井は法政大、稲見は明治大に進んだことで、大学時代に対戦したことはあったが、プロ入り後はカテゴリが違ったことで実現することはなかった。しかし5月に松井が川崎フロンターレから町田に育成型期限付き移籍したことで、対戦の可能性が浮上していた。

 ともにボランチで先発。そのため前半はマッチアップする場面が多くあった。稲見が「ゼルビアに移籍した時はやれたらいいなとい持ったけど、まさか国立で出来るとは思わなかった」と笑顔で振り返れば、松井も「今は稲見の方が活躍している。いつも以上に気合が入っていたので、とても楽しい試合になりました」と充実の表情を浮かべた。

 ただ2-2という結果に終わったことで、お互いに満足感はない。稲見は前半はボランチ、後半はCBに下がってプレーし、ユーティリティさをみせたが、前半38分のボールロストが失点に繋がったことを猛省する。「自分のミスがなければ勝てた試合だった」。

 またチームは2位はキープしたものの、勝ち点10差を詰めることは出来ず。「後半はずっと押していたし、悔しさは全員が持っている。最後の順位で笑っていられればいい」と引き続きの優勝争いに向け、気合を入れ直した。

 町田としても前半を2点リードで折り返したことを考えれば、勝ち点2を落とした試合になった。松井も「2点リードした時にどうボールを持つか。そのボールの運び方はもっともっとやらないといけないと改めて感じました」と反省する。

 川崎Fではリーグ戦に出場できなかった松井だが、町田移籍後は6試合に出場。ここ3試合は先発出場が続いている。ただ徐々に試合勘は戻ってきているようだが、「攻守ともにまだまだ存在感を発揮しないといけない」と満足することはない。

 踏ん張りどころだということも分かっている。「まずは町田でJ1昇格に貢献したい。でも大学卒で入ったクラブなので、フロンターレに戻って活躍したい思いもある。そうなるためにも町田で結果を出して、戻ってきてほしいというところを見せつけないといけないと思っています」。

 リーグは首位を独走する町田だが、12日の次戦では、J1首位の横浜FMとの天皇杯を戦うことになる。「悲観的にならずにポジティブにやっていくことが大事」とこの日のゲームを振り返った松井は、「すぐに天皇杯があるので、切り替えてやっていきたいと思います」と前を向いた。

(取材・文 児玉幸洋)
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