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4位・東京VがJ1自動昇格に望みつなぐ勝利! 前半に1人退場も…数的不利の後半で中原輝が直接FK弾、堅守栃木の守備こじ開ける

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東京Vが栃木を破る

[11.5 J2第41節 東京V 1-0 栃木 味スタ]

 J2リーグは5日に第41節を行った。東京ヴェルディ栃木SCの対戦は、東京Vが1-0で勝利。後半37分にMF中原輝が直接FKを沈め、自動昇格に望みをつないだ。

 4位・東京VはJ1昇格プレーオフ圏内は確定させたものの、可能性を残すJ1自動昇格圏2位を目指す。前日の試合で2位・清水エスパルス(勝ち点73)、3位・ジュビロ磐田(勝ち点72)がともに勝利を収め、再び勝ち点差が開いた。勝利必須の試合に臨む。キャプテンMF森田晃樹が不在の中、4-4-2の布陣を敷く。GKはマテウス、4バックは左からDF深澤大輝、DF谷口栄斗、DF林尚輝、DF宮原和也。ボランチ2人はMF稲見哲行とMF綱島悠斗で、左サイドはMF加藤蓮、右サイドは中原。前線はFW齋藤功佑とFW染野唯月が縦関係の2トップで起用された。

 前日の試合結果により、18位・栃木のJ2残留が確定した。前節の累積警告により出場停止となったFWイスマイラの枠にFW矢野貴章が入る。3-4-2-1の布陣で、GKは藤田和輝、3バックは左からDF大森渚生、DF平松航、DF高嶋修也。ボランチ2人はMF高萩洋次郎とMF佐藤祥で、左WBはMF福森健太、右WBはMF石田凌太郎。2シャドーはMF大島康樹とMF西谷優希で、1トップに矢野が入った。[両スタメン&布陣]

 勝利がほしい東京Vは序盤からゴールを狙う。前半3分、PA手前から齋藤が右足ミドルを放つが、GK藤田の横っ飛びセーブにキャッチされる。一方、栃木も同19分、中盤から高萩がロングパスを敵陣PA内に入れる。反応した西谷がヘディングで合わせるが、GKマテウスの両手に収まった。

 東京Vは中盤の綱島が前線に、前線の齋藤が中盤に移動する。栃木は中盤のボール奪取から鋭い攻撃を展開。前半45分、西谷がPA手前からPA右にパスを出す。石田が猛ダッシュで入り込んで右足シュートを放つ。しかしGKマテウスの好セーブに遭った。

 前半アディショナルタイム、試合が大きく動く。東京Vのビルドアップに西谷が反応してボールを奪い切る。そのままドリブルでPA手前まで運ぶと、深澤に倒された。深澤は2度目の警告でレッドカード。栃木が前半のうちに数的優位に立った。直後のFKでは福森が右足で蹴り込むが、ゴール右ポストに当たり、その後左ポストにも直撃。しかしゴールラインは割らずに前半終了となった。

 前半はスコアレスのまま、後半に折り返す。ハーフタイムで両者交代はなし。東京Vは後半から4-4-1の布陣。左SBに加藤を下げ、齋藤が左サイドに入る。前線に移動していた綱島が再びボランチの一角に入った。

 数的優位の栃木は後半9分に決定機を作る。右サイドから石田がクロス。ニアサイドの佐藤に当たったボールは最前線に流れると、反応した矢野が足を伸ばしてタッチするも、ボールはゴール右ポストを叩いた。同17分には2枚替え。佐藤と大森を下げ、FW宮崎鴻とDF福島隼斗が入る。宮崎は1トップに入り、2シャドーは大島と矢野。西谷がボランチに下がった。3バックは左から高嶋、平松、福島となった。直後には高萩のパスから宮崎が右足シュートも、惜しくも枠外に外れていった。

 得点がほしい東京Vは、後半23分に2枚替え。齋藤と加藤に代えて、DF平智広とFW山田剛綺が入る。平は左SBに、山田は左サイドに入った。同36分には綱島が下がり、MF河村慶人を投入した。

 後半37分、東京VはPA手前で中原が倒され、FKを獲得する。キックポイントには中原と染野が立つ中、蹴ったのは中原。左足から放たれたボールは綺麗な放物線を描き、ゴール右隅に突き刺さる。今夏から加入した助っ人が4ゴール目となる先制点を奪った。

 終了間際には栃木も石田が2度目の警告で退場処分。数的同数になった直後に試合終了となり、東京Vが1-0で勝利した。価値ある勝ち点3を手にし、最終節を前に3位・磐田と同勝ち点、自動昇格圏内の2位・清水と勝ち点1差をキープした。

(取材・文 石川祐介)
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Text by 石川祐介

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