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優勝の行方は神戸の結果次第…横浜FM喜田拓也は最終節出場停止も「勝つための準備を自分もする」

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痛恨ドローに終わった横浜FM

[11.24 J1第33節 横浜FM 0-0 新潟 日産ス]

 最終節でピッチに立つことはできなくなった。横浜F・マリノスMF喜田拓也は前半22分のイエローカードを受け、累積警告で最終節は出場停止。引き分けたことで今節にもヴィッセル神戸の優勝が決まる可能性もある中、「勝つだけだと思っていたので、今あるベストを尽くしました。その結果、引き分けだった。そういうことだと思います」と悔しさをにじませた。

 2位・横浜FMは、前節終了時点で首位・神戸と勝ち点2差。今節で引き分け以下だと、25日に神戸が名古屋グランパスに勝利した場合、1試合を残して神戸の優勝が決定することになる。

 勝利必須という中でアルビレックス新潟を相手に果敢に攻めた横浜FMだが、少しずつ攻め気を突かれてカウンターを食らう。前半22分には相手の速攻を防ぐために喜田がファウル。失点の危機は防いだが、警告を受けて最終節の出場がなくなった。そして、試合はスコアレスドローに終わり、横浜FMは神戸の結果を待つことになった。

 喜田はそれでも優勝の可能性を捨てていない。その理由はサポーターへの思いだ。ホーム最終戦となった試合後にはセレモニーを行い、サポーターの声は耳に届いた。「年間を通して彼らは苦しいとき、悔しいときもチームのそばにいた。選手の背中を押してくれた。そういう愛とか叱咤激励もありながら一緒に進んできた仲間なので。やはり、彼らにいい景色を見せてあげたいという思いしかない」。感謝とともにあきらめという言葉は決して口にしない。

 神戸の勝敗次第という中で、いまできることは自チームのことのみだ。喜田は「いま条件とか数字どうこう議論してもしょうがない」と自身が不在の最終節に視線を向ける。「(出場停止だが)自分がまったく関係ないとは思わない。勝つための準備を自分もする」。リーグ戦が終了するその瞬間まで、優勝を信じて進む構えだ。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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