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毎熊に刺激受けた広島MF満田誠が完全復活のシーズンへ「国内でも代表は狙える。今年中に入りたい」

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サンフレッチェ広島MF満田誠

 サンフレッチェ広島の命運を握る背番号11が、新スタジアムでの完全復活を誓った。MF満田誠は昨季、右膝前十字靭帯部分損傷の大怪我で約3か月間にわたる長期離脱を経験。他会場に先駆けて最速で行われる23日デーゲームのJ1開幕に向けて「怪我をする前より自分も良くなって帰ってきたと思う。ただそこで終わらせるのではなく、さらに成長できるようにシーズン初めから怪我なくやっていければ」と力強く意気込んだ。

 今季でミヒャエル・スキッベ監督の就任3年目を迎える広島は昨季、J1リーグ戦を3位でフィニッシュ。ただ満田の出場時は15勝5分3敗と王者のヴィッセル神戸を上回る勝ち点獲得ペースを維持していながら、負傷離脱中には2勝2分7敗と大ブレーキに陥っており、エースの不在が惜しまれるシーズンとなった。

 そんな満田は今季、本職としてきたシャドーのポジションではなく、昨季の復帰直後に担ったボランチが主戦場となる見込み。それでも得点を追い求める姿勢は変えず、「3列目から飛び出すことで相手もついてこられないと思う。タイミングを見つけて少ないチャンスをモノにしていければボランチでも自分の良さをもっと出せると思う」と力を込める。

 広島は23日の開幕節で浦和レッズと対戦。満田にとっては昨季負傷離脱中のアウェーゲーム(●1-2)を除き、ピッチに立った過去3試合では2勝1分と得意とする相手だ。浦和はDFアレクサンダー・ショルツを中心とする守備陣は強固だが、「嫌なイメージはない」と断言。「苦手意識はないけど強い相手。SBが上がってくるぶん、そこを突いていけたらCBがどれだけいい選手でもやられることはある。そこを狙っていきたい」とイメージをふくらませている。

 また浦和はペア・マティアス・ヘグモ監督が今季から新たに就任しており、チームの成熟度では広島が一枚上手。満田は「自分たちは3年目でやりたいサッカー、選手の特徴はわかっている。早い段階で監督が代わったチームと当たるのは自分たちが有利だと思う。開幕に向けて相手も期待されているチームだと思うので、そういった相手を倒すことで良いシーズンを迎えられると思う」と自信を口にした。

 開幕戦の舞台は新たに完成したエディオンピースウイング広島。待望の球技専用スタジアムでは今月10日、ガンバ大阪とのプレシーズンマッチを実施しており、先発した満田は「本当に迫力がすごいし、中のピッチも外観も傾斜もすごい。海外のスタジアムっぽい感じ。周りも(スタンドで)囲まれていて、サポーターの方の声援も反響する」と充実感をのぞかせる。

 そうした舞台で活躍を続ければ、2022年夏のEAFF E-1選手権以来となるA代表復帰も見えてくるはず。広島の同期は今年元日、ユース同期のMF川村拓夢がひと足さきにA代表初ゴールを記録したほか、GK大迫敬介も怪我でアジア杯参加こそならなかったが正GKを争う位置につけており、後に続いていきたいところだ。

 満田はこの日、報道陣の取材に対して「(同期の活躍に)自分も悔しさはあるし、狙っていきたいというのはある。毎熊(晟矢)選手がJリーグから代表に定着したように、全然国内でも代表は狙えると思う。今年中に入りたいなと思う」と述べ、同じ大卒プロ入りの毎熊に刺激を受けて年内の代表入りを宣言。「まずは広島でプレーの価値を示せれば見てもらえると思う。選ばれるためにはクラブで活躍することが一番」とまずはJリーグでの活躍を誓った。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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