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天皇杯敗戦の悪夢から雪辱のルヴァン杯決勝へ…広島MF川村拓夢は時間内決着の構え「PKはもう蹴らない」

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MF川村拓夢がリベンジを狙う

 天皇杯決勝での敗戦から5日が経った。サンフレッチェ広島は21日に国立競技場でルヴァン杯決勝の前日練習を行った。MF川村拓夢は「ショックは本当に大きかったですけど、明日決勝もある。やっと切り替えられたかなという感じです」とタイトル奪取の再チャンスに闘志を燃やしている。

 16日の天皇杯決勝で初優勝は叶わなかった。前半26分にヴァンフォーレ甲府に先制を許すが、後半39分に川村のスーパーシュートで同点に追いつく。延長でも決着はつかずにPK戦に突入すると、川村のPKは相手GKのセーブに遭い、無念の準優勝に終わった。川村は試合後に涙。「僕が決めていれば勝利につながったと思うので僕の責任」と悔しさを露わにしていた。

 カップ戦タイトルに縁遠い広島だが、今シーズンはまだ終わらない。敗戦から6日後の22日にはルヴァン杯決勝でセレッソ大阪と対戦する。自らの失敗で優勝を逃した川村はその後、サポーターのエールに助けられた。「広島に帰ってからサポーターの方に声をかけてもらうことが多くて、温かい言葉をかけてもらった」。有難いエールに背中を押され、再び広島を発つ。「そういう人たちの笑顔が見られるように」と意気込んだ。

 天皇杯決勝は、初めての決勝戦だったという。「空回りした部分もあった。明日はこの決勝という舞台を楽しむことを一番にやっていきたい」。肩の力を抜き、チーム一丸でゴールを狙う。「アシストでもなんでも勝てばいい」と目を光らせた。

 天皇杯決勝に続き、PK戦になる可能性も当然ある。天皇杯の嫌な思い出を払拭するチャンスにもなりえるが、川村は「いや、もう蹴らないです……(順番は)10番目以降で」と本音をポツリ。トラウマを呼び起こさないためにも、制限時間内で決着をつける構えだ。

(取材・文 石川祐介)
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