beacon

「0-1から這い上がれるか」浦和MF小泉佳穂が課すミッション「サポーターは誰がどういう闘いをするかを見ている」

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF小泉佳穂

[10.11 ルヴァン杯準決勝第1戦 横浜FM 1-0 浦和 日産ス]

 好機を何度もつくった。試合運びもおおよそ想定通り。PKによる失点は痛かったが、崩されたわけではなかった。

 ホーム&アウェイの第1戦を終えて0-1。左SHで先発し、精度の高いパスでチャンスをクリエイトした浦和レッズMF小泉佳穂は、「2点目を失わなかった。ホームに帰れば戦い方が見える」と前を向いた。

 立ち上がりから浦和が主導権を握った。前半13分、MF早川隼平が粘って前線へ出したパスを左サイドで受けた小泉がクロス。FWホセ・カンテが放った強烈なシュートは決まらず、15分には早川が負傷交代するアクシデントもあったが、その後もショートカウンターからチャンスを作った。

 好機に決めきれなかったのは今季頻発している問題点だが、横浜FMに対しては、0-0だった8月6日のJ1第22節(埼玉スタジアム)から“攻め手はある”という手応えをつかんでいる。

 小泉が心配するのはむしろ、第2戦はキャプテン酒井宏樹が出場停止となること。「酒井選手は精神的なところで明確に強いエネルギーを示してカツを入れられるところが一番の存在感。それがなくなる分、みんなでどうやって出すかが大事になる。酒井選手がいない状況で精神的にいかに強く闘えるか。一人ひとりが少しずつ勇気を持って闘うことが大事。チームとして試されると思う」と言葉に力を込める。

 戦術的には「前線のプレッシングはもう少しブラッシュアップできるし、それができればもっとチャンスをつくることができる」という見立てが気持ちを強くしている。

 試合終了の笛が鳴った瞬間、アウェイゴール裏から聞こえてきた太鼓と声援を意気に感じた部分も大きい。

「全力を搾り出した闘いだったので、ダメージはあるが、そこから這い上がれるかどうか。サポーターもそういうときに誰がどういう闘いをするかを見ていると思う」。

 背番号8は次戦のミッションをはっきりと口にした。

(取材・文 矢内由美子)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ
●ルヴァン杯2023特設ページ
矢内由美子
Text by 矢内由美子

TOP