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[MOM4455]茨城県MF岩永佳樹(鹿島ユース、1年)_「ボールを取るのが楽しい」ボランチ、ボール奪取とスーパークリアでチームを助ける

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茨城県MF岩永佳樹(鹿島ユース、1年)はスーパークリアなどでチームを助けた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.14 国体少年男子準々決勝 徳島県 0-0(PK4-5)茨城県 吹上浜海浜公園運動広場]

 前半30分、茨城県は相手カウンター攻撃で守りが剥がされ、徳島県FW長村嶺央(徳島ユース、1年)にゴール前まで迫られた。そしてループシュートがゴール方向へ向かったが、ゴールカバーしたMF岩永佳樹(鹿島ユース、1年)がスーパークリア。GK菊田修斗(鹿島ユース、1年)も「今まで結構、佳樹には助けてもらっている」と感謝するビッグプレーだった。

 茨城県にとって最大のピンチだったが、的確な判断とスプリントによって回避。岩永はこのシーン以外でも運動量多くプレーし、チームを助けて続けていた。茨城県、所属する鹿島ユースも前からボールを奪いに行くスタイル。ボランチは運動量が求められる中、3連戦となったこの日も自分のやるべきことを全うした。

 ダブルボランチを組んだMF木下永愛(鹿島学園高、1年)と声を掛け合い、役割を明確に。岩永の寄せから木下が上手くセカンドボールを回収するなどバランス良く守っていた印象だ。その一方で茨城県は前半、相手の正確なパスワーク、ドリブルに苦戦。ボールを奪い切れないシーンも増えていた。

 だが、後半に守り方を変え、重心をやや下げた位置から前に奪いに行くことで好転。岩永も「しっかりセットして、ハメるところをしっかりと合わせられたのでボールをしっかりと奪えたと思います」と頷いていた。

 岩永は小学生時代から守備が好きでCBとしてプレー。指導者の勧めで鹿島ジュニアユースからボランチにポジションは変わった。ボランチの位置でも変わらず、「ボールを取るのが楽しいというのがあります」。最大のストロングポイントであるボール奪取や展開力を茨城県選抜でも発揮している。

 鹿島のレジェンドで、現在鹿島ユースの小笠原満男コーチのようなチームの中心選手になることが目標だ。「満男さんみたいなアントラーズの中心選手になりたいので、その人に教えてもらえるのは嬉しい。守備の面でボールに寄せる、ボールを奪う、刈り取るのは良く言われます」。鹿島ユースのボランチのポジションは大黒柱のMF小倉幸成主将(3年)と10番MF平山京吾(3年)がおり、Aチームで出場することは簡単なことではない。岩永にとって国体であと2試合戦えるのは、貴重な成長のチャンスだ。

「自分が成長するんだったら、2試合しっかりと勝てるようにならないと」。この日はサイドチェンジなど攻撃の精度が課題に。準決勝、決勝では得意の守備に加え、攻撃でもチームをより支え、日本一の力になる。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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