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[国体少年男子]大阪府の中盤支えた阪南大高MF朝賀渉はJユース組から刺激。課題を改善し、上のステージへ

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大阪府の中盤で奮闘したMF朝賀渉(阪南大高、1年)

[10.16 国体少年男子決勝 茨城県 2-0 大阪府 OSAKO YUYA stadium]

「個の能力がみんなあって、個の能力がありながらみんなしっかりと繋げるというのがあって、繋ぎながらみんなで戦えたのは大阪らしい試合ができたと思いました。(茨城県の)守備が堅かったので、なかなかこじ開けられなかったところもあったので、もう一工夫できたら。もっと自分が振ったりしてリズムを作れたら良かった」

 ボランチの位置で大阪府の強力攻撃陣を支えたMF朝賀渉(阪南大高、1年)は試合後、悔しさを滲ませていた。この日は相手のU-17日本代表FW徳田誉(鹿島ユース、2年)をケアしながら味方の攻撃に繋げることがタスク。だが、徳田、FW正木裕翔(鹿島ユース、1年)の相手2トップに力を出させてしまい、セットプレーで自分がマークしていたCB大川佑梧(鹿島ユース、1年)に決められてしまった。

 朝賀は阪南大高ではまだAチームで試合に出ることができていないが、ポテンシャルの高さなどを評価されて国体選抜に。「国体に入れたことはとても良かったし、それはちゃんと感謝しないといけない。その中でも選ばれたので頑張ろうと思った。この国体は自分の中でもチャンスだと思ったので、しっかりと結果と内容にこだわって頑張ろうと思いました」。得意とする守備面でチームを支え、展開力を発揮するなどチームの決勝進出を陰で支えた。

 大阪府は今大会、司令塔のMF山本天翔(G大阪ユース、1年)や10番MF當野泰生(G大阪ユース、1年)、エースFW中積爲(G大阪ユース、1年)を中心に3試合で15得点。「(その中で)自分はスルーパス出したり、チャンスメークするよりも、しっかりと守備でリズムを作って、相方にパスを出して攻撃のリズムを作っていく。守備のところをしっかりと、そしてチームのために走ろうと意識していました」と朝賀は話す。優勝することはできなかった。だが、G大阪ユースやC大阪U-18の選手たちと活動をともにする中で得たものは大きい。

「(刺激を)めちゃくちゃ貰えました。ガンバ、セレッソ、興國の人たちと一緒にやれて、とても良い経験だったし、めちゃくちゃ楽しかったです。(Jユース組は)一緒に生活していても自分の時間を作ってストレッチをしていたり、身体のケアをしていたり、めちゃくちゃ刺激になりました」

 阪南大高では昨年、MF福本一太(2年)が大阪府の中盤の要を担い、3位。朝賀は「これから先、先輩を超えれる選手になりたいと思うし、先輩の特長は自分の特長とちょっと似ているので、それをもっと超せる選手になりたいです。この経験をまず自分で吸収して、それをチームにもちゃんと預けてしっかりと選手権とかに出れるように。自分をちゃんと見つめ直して、この国体でも課題が見つかったので、その部分でももっと練習して自分の成長に繋げたいと思います」と誓った。

 阪南大高から湘南へ進んで活躍中のFW鈴木章斗のように、自分もプロや年代別日本意表になることが目標だ。「自分は代表とか入ったことがないんですけれども、年代別の代表に入れるように頑張って、しっかり自分に矢印を向けて、上手い人とかの特長を見て、良い大学やプロに行けるようにもっと自分を見つめてやっていきたい。鈴木章斗君に続いて、プロや代表に入っていきたい」。課題のセカンドボール回収や技術面、判断スピードを改善し、また守備でチームに貢献することや攻撃のリズムを作る強みを伸ばしながら、上のステージを目指す。 

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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