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[国体少年男子]茨城県の左SB佐藤海宏は涙のV、日本一のチームで「キャプテンできたのは本当に幸せです」

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茨城県左SB佐藤海宏主将(鹿島ユース)が「第1位」の賞状を掲げる

[10.16 国体少年男子決勝 茨城県 2-0 大阪府 OSAKO YUYA stadium]

「みんな良くやってくれて。自分が言わなくてもみんな動いてくれてというのが自分の中で頼もしかったし、そのチームでキャプテンできたのは本当に幸せです」

 茨城県が49年ぶりの日本一。07年早生まれの2年生としてチームを引っ張った左SB佐藤海宏主将(鹿島ユース)は、歓喜の涙を流していた。昨年、関東ブロック予選敗退を経験。そのDFは昨年のチームメートの思いも込めて戦い、頂点を掴み取った。

 佐藤は「SBとして得点に絡むこととか、この大会を通してなかなかできなかったので、そういうところは帰ってもっと精度を上げていかないといけない」と首を振る。だが、タイミングの良いインターセプトや正確な左足フィードで優勝に貢献。また、エースFW徳田誉(鹿島ユース、2年)が「海宏中心にチーム一つにまとまって凄い良いチームだったなと実感しています」と語ったように、まとめ役としても欠かせなかった。

 決勝で印象的だったのは、ハーフタイムのシーンだ。2点リードしている茨城県がスタンドまで聞こえるような大声で引き締め合っていた。佐藤は「2点差は危ないというのもあるし、大阪の攻撃力だったりというのは前の試合からずっと見てきて、本当に決定力もあるし、というので前半危ないシーンも作られて、締めないと後半いつかはやられるというのは(徳田)誉や(大川)佑梧中心に喋りながら引き締められたのが後半に繋がったと思います」。意識の高い集団は後半も隙を見せなかった。

 そして、自身にとっても特別な優勝。「フットサルでは小学生(鹿島アントラーズジュニア)の時決勝まで行って負けて準優勝だったんですけれども、こういう舞台で日本一になれて最高のスタッフと最高の仲間ときょうもたくさんの人達が来てくれて、支えてくれて、本当に感謝したいです」と語った。

 U-17日本代表の注目左SBは日本一のキャプテンとなったが、「自分のプレーがどうだったかと言うともっとできたこともあったし、もっと勝たせられた選手になれたらというのもある」と厳しい自己評価。そして、「この前代表に行ったのも良い経験になったし、今回も良い経験になったし、こういう経験や感じたことを無駄にせずに、これから自分の課題やストロングにしっかりと向き合って、どんどん上に行って、もっと上の舞台で活躍できる選手になりたいです」と誓った。日本一になったこと、そのチームでキャプテンを務めた経験を今後の飛躍に繋げる。

茨城県の左SB佐藤海宏主将(鹿島ユース、右)とFW徳田誉(鹿島ユース、2年)が優勝に歓喜の涙

左SB佐藤海宏主将は笑顔も

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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