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[国体少年男子]「優勝の方が大事」。大阪府FW中積爲は悔し涙の得点王

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大阪府のFW中積爲(G大阪ユース、1年)は8得点で大会得点王に輝いた

[10.16 国体少年男子決勝 茨城県 2-0 大阪府 OSAKO YUYA stadium]

 喜び以上に、悔しさの残る国体だった。大阪府のFW中積爲(G大阪ユース、1年)は8得点で大会得点王を獲得。だが、決勝は1人でシュート7本を放ちながら無得点に終わり、チームも0-2で敗れた。

「前日からチームのみんなで一丸となって勝とうとしていて、自分自身、点が取れなくて、チームのために貢献できなくて、負けてしまったことが一番悔しかった。得点王は嬉しいんですけれども、チームで優勝することが一番の目標だったので得点王よりは優勝の方が大事だなと思って凄く悔しかったです」。

 今大会、中積は対戦相手の脅威になり続けた。自信を持つ左足のシュートに加え、チャンスメークする力も特長。今大会4アシストを記録しているレフティーはゴールだけでなく、崩しの軸としても活躍した。

 今大会、MVP級のプレー。だが、3得点を掲げて臨んだ決勝戦の敗戦で、自分がまだまだであることを思い知らされた。「茨城のCBの大川佑梧君とか凄く強くて、全然裏とか取れなくて、10番の當野(泰生)君と一緒に崩そうと話していて、ゴール前までは運べるようになったんですけれども、その後の決め切るところが全然ダメでした。シュート打てたんですけれども、最後の決め切る力をまだつけないと日本一は遠いと思います」と悔しがる。

 試合後に号泣。「やっぱりここで負けた悔しさをバネにして、来年のクラブユース選手権で優勝したいですし、とりあえずプリンスリーグ優勝してプレミア(リーグ)に上がって、プレミアでも優勝して全国制覇したいと思います」と誓った。

 U-16世代の才能たちが集まった大会での得点王は自信になった。だが、ライバルたち以上に成長することを決意。「相手がどんどん強くなると、相手のCBの個の力が強くなっていくので、それを個の力で剥がしたり、チームメートと協力して、崩して点を取れるようにもっと成長したいです」。悔し涙の国体得点王が、どんなDF相手でも崩す、また点を取るストライカーになる。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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