beacon

連覇を目指す国士舘大で東京V内定FW古川真人が2発発進!「あいつを越さないと」ブレーメン入り佐藤恵允の耳に届く活躍を

このエントリーをはてなブックマークに追加

2得点を決めた古川真人

[9.3 総理大臣杯2回戦 国士舘大6-0静岡産業大 セイホクパーク石巻フットボール場]

 チームを勢いづけるゴールになった。国士舘大(関東1)は前半33分、FW古川真人(4年=実践学園高/東京V内定)が出したスルーパスにFW坂巻日向(4年=東京Vユース)が反応。そしてかかとでリターンパスを出すと、古川がエリア手前から鮮やかなループシュートを蹴り込んだ。

 4-2-3-1からシステムを4-4-2に変えたのは6月のこと。「動き出すときに俺はマッキーを見るし、マッキーも俺を見てくれている」。結成わずか3か月足らずとは思えない絶妙なコンビネーションをみせる2トップの連携で先制点が生まれた。

 さらに終了間際に古川はFW東川続(3年=四国学院大香川西高)が倒されて獲得したPKをセット。ゴール中央に蹴り込んで、ゴールラッシュを締めくくる6点目のゴールを奪った。ただ「常に結果はこだわりたい」と話すと、「まだ1点、2点と取れるチャンスがあった。また次に向けて、どん欲に点を取りたいと思います」と気を引き締めた。

 昨年も総理大臣杯決勝で得点を決めるなど、日本一に大きく貢献した古川だが、今年はプロ内定選手として帰ってきたことで、より注目を集めることになる。「来年ヴェルディに行くとみられると思うので、気の抜いたプレーはできないし、結果を求めて戦っていきたい」と自覚も十分にしている。

 そしてこの夏はもうひとつ、刺激をもらう大きな出来事があった。小学校から高校まで一緒のチームでプレーしたFW佐藤恵允が明治大サッカー部を退部。ドイツ・ブンデスリーガのブレーメンに電撃入団した。出国の際には空港まで見送りに行き、「頑張れよ」とお互いエールを交換しあったという。

「いくら結果を出しても恵允はその先、先を行っている。いいライバルであり、いい友達。小さいころからやっていたやつがドイツにいるということは誇らしいことだけど、俺もあいつに刺激を与えられるように頑張りたい。このまま終われないし、あいつを越さないといけないと思っています」

 連覇を目指す総理大臣杯で好発進を決めた国士舘大の次戦、3回戦の相手は法政大(関東6)に決定した。リーグ戦は引き分け(2-2)ているが、天皇杯の東京都予選では0-1で敗れている相手だ。「関東であまり力を見せ切れていない」と気持ちを高めた古川。昨年度は関東勢との対戦なしの優勝だっただけに、「本当の力が試されると思うので、笛がなった瞬間から終わるまで、自分たちのサッカーを貫いて勝ちたいなと思います」と力強く話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第47回総理大臣杯特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

TOP