beacon

高校選手権でもゴールの真木1士ハット!空自3補など4強へ!:全国自衛隊サッカー大会

このエントリーをはてなブックマークに追加

 全国の自衛隊基地・駐屯地で活動するサッカーチームの日本一決定戦「第47回全国自衛隊サッカー大会」は、26日に駒沢オリンピック公園で準々決勝を行い、最多17度目の優勝を狙う海上自衛隊厚木基地マーカスなど4チームが準決勝へ駒を進めた。

 前回上位の3チームは、いずれもベスト4に残った。海自厚木マーカスは、海上自衛隊那覇基地と対戦。屈強な守備を誇る那覇を相手に得点が奪えずに苦しんだが、後半に工藤隼人1士(神奈川大学出身)が敵陣でこぼれ球を拾い、GKをかわして先制点をマーク。さらに、途中出場の池永亮介士長(松陰横浜大学出身)が追加点を挙げ、2-0で粘る海自那覇を振り切った。先制点を挙げた工藤1士は「相手はフィジカルが強く、空中戦も強くてセットプレーでは怖さがあった。ただ、前半はバタバタしたけど、後半もやることを変えずに続けてチャンスを決められた。次の試合も自分たちのサッカーをやって、優勝まで行きたい」と接戦を振り返った。

 前回準優勝の航空自衛隊入間基地第3補給処も順当に勝ち上がった。航空自衛隊熊谷基地との対戦で、前半は圧倒的なボール支配を見せながら無得点に終わったが、後半にホットラインが機能した。いずれもMF熊谷哲平2曹のアシストでFW真木基希1士がハットトリック。終盤に1点を返されたが3-1で勝利を収めた。真木1士は米子北高校(鳥取)出身で2011年度に行われた第90回全国高校サッカー選手権で得点も挙げたストライカー。「シュートが運よく入っただけ。熊谷さんのパスは、すごい。僕が動いたところに出してくれる」とシンガポールプロリーグ経験者でプレーイングマネージャーを務める熊谷2曹の好パスに感謝を示し「準決勝もみんなで力を合わせれば、きっと決勝戦まで行ける。日本一のタイトルは、ぜひ取りたい。絶対に取りたい」と次戦へ意気込んだ。

 前回3位の海上自衛隊厚木基地ANFC(通称:厚木なかよし)は、PK戦の末に海上自衛隊大村基地との戦いを制した。両チーム無得点のまま試合時間70分が終了。PK戦で活躍を見せたのは、海自厚木ANFCの守護神、堀史人3曹だった。味方キッカーの1人目が失敗した直後、相手の2本目をセーブ。さらに4人目のシュートも止め、PK戦4-3の勝利に大きく貢献。普段は関東サッカーリーグ2部に所属する横浜猛蹴でプレーしている堀3曹は「PKは、たまたま。ここまであまり良い形で得点できていないし、守備も不安定。ただ、守備がハマればいけるんじゃないかという感触は出てきた。僕は横浜猛蹴に入る前は、マーカスでプレーしていた。勝って恩返しをしたい気持ちがあるし、僕たちの目標はあくまで優勝。なかよしは元々マーカスのOBチームだけど、準決勝進出に満足はない」と昨年同様に準決勝で実現することとなった厚木ダービーに闘志を燃やした。

 4強の中でダークホースとなるのが、流動的なポジションチェンジと豊富な運動量で敵陣を打ち破る海上自衛隊下総・館山基地だ。準々決勝では、陸上自衛隊滝ヶ原駐屯地を8-1の大差で撃破した。前半15分に先制点を奪うと、得意のサイド攻撃で圧倒。工藤良太士長(八戸大学出身)が立て続けにゴールを挙げるなど前半で4点をリードした。さらに後半も攻め手を休めずに圧勝し、悲願のマーカス戦実現に向けてあと1勝と迫った。

 大会は27日に陸自朝霞駐屯地の自衛隊体育学校ラグビー・サッカー場で準決勝を行う(一般観戦は不可)。決勝戦と3位決定戦は、28日に西が丘サッカー場で行われる。

準々決勝試合結果と準決勝日程
[準々決勝]
海自厚木マーカス 2-0 海自那覇
海自大村 0-0(PK3-4)海自厚木ANFC
空自3補 3-1 空自熊谷
海自下総 8-1 陸自滝ヶ原

[準決勝](4月26日、体育学校サッカー場)
海自厚木マーカス(10:00)海自厚木ANFC
空自3補(12:00)海自下総

[写真]前回2位の空自3補は、米子北高校出身のFW真木がハットトリック

(取材・文 平野貴也)

TOP