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[MOM2929]名経大高蔵DF小崎俊貴(2年)_怪我の主将に代わり、CB起用されたMFが決勝点!

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名経大高蔵高CB小崎俊貴は攻守両面で勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.26 総体1回戦 大成高 1-2 名経大高蔵高 南城陸上]

 2度目のインターハイ出場で念願の全国初勝利を手にした名経大高蔵高だが、道のりは順風満帆ではなかった。大会直前に主将のDF矢田丈翔(3年)が怪我で登録を外れるアクシデントが発生したためだ。守備の要であるCBの代役として抜擢されたのが、県大会では主にボランチとしてプレーした小崎俊貴(2年)。身長172cmの小兵が攻守に渡る活躍を見せ、勝利の原動力となった。

「チーム全体で“キャプテンの分まで戦おう”という気持ちがあった」と小崎。この日は推進力のあるFW杉田健(3年)と平川優大(3年)の大成高2トップを警戒し、裏へのケアを徹底した。タイミングを見ては、持ち味であるインターセプトを披露。勢いよくプレーするためミスもあったが、果敢に空中戦にも挑み、前半を無失点で終える原動力となった。その頼もしさは、ボランチのMF岩松虎徹(2年)が「CBがしっかり競ってくれていたので、僕は拾うだけで済んだ」と口にするほどだった。

 活躍は守備だけに留まらない。後半6分には右CKを獲得すると、小崎は相手ゴール前のニアに立った。狙いは、低く入ったボールを後ろに流すアシスト役だったが、頭で合わせたボールはまっすぐゴールに向かい、左隅に突き刺さった。

「たまたま入っただけ。点を決めるキャラではないので、驚いた」と話す一撃は決勝点となった。アディショナルタイム、ドリブルを仕掛けてきた相手を捕まえ切れずにゴールを許したため、「最後の失点はいらない。チーム全体で集中してゼロで終えたかった」と反省を口にしたが、勝利への貢献度は高く、「初戦で敗退した2年前の先輩たちの分まで戦おうという気持ちがあったので勝てて嬉しい」と笑顔を見せた。

 入学1年目の昨年は高蔵の特徴である、テクニカルなボール回しに戸惑いもあった。ただ、練習を重ねるうちに個人技が身に付き、今年のインターハイ予選からはAチームで出番を掴み始めた。毎週のように緊張感のある試合をこなすうちに持ち味であるインターセプトを発揮する回数が増加。チームとして戦う意識も高まり、今ではチームに欠かせない存在となっている。

「こういう舞台だと思い切ってガツンと行けるのと最終ラインから持ち上がれるのが彼の魅力。ミスもあったけど、今日の試合でまた成長すると思う」。こう評価するのは島井監督だ。成長はまだ始まったばかり。2回戦でも全国基準を肌で味わうことで更に逞しくなるはずだ。

(取材・文 森田将義)
●【特設】高校総体2019

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