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プレミア勢の履正社はインハイ届かず。特長以外の部分も見つめ直し、冬へ

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履正社高MF安羅夕雅がドリブル突破を図る

[6.10 インターハイ大阪府予選準決勝 金光大阪高 3-1 履正社高 J-GREEN堺S1]

“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグWESTに所属する履正社高が、代表決定戦で敗戦。インターハイ出場を逃す結果となった。

 前半5分、この日献身的な攻守を見せていたFW河野朔也(3年)が強引に放った左足ミドルがゴールを捉える。また、23分には中央からの崩しで10番MF倉田竜雅(3年)が強烈な左足シュートを枠に飛ばした。

 C大阪U-18から加入したMF宮原迅太(3年)が左足で展開を変え、攻守の要・MF安羅夕雅(3年)や2戦連発中の倉田が技術力の高さを発揮。前線からの連動した守備でボールを奪うなど主導権を握って試合を進めていた。

 相手の強力2トップに押し返されるシーンもあったが、実力を示していた前半。だが、ゴールへ向かう姿勢に欠け、シュート数をなかなか増やすことができなかった。逆に前半30分、DFラインの背後を取られて失点すると、前半終了間際にも切り替えが遅れる形でゴールを奪われてしまう。

 後半5分に交代出場の左SB濱田頼(2年)の左足クロスを安羅が頭で決めて1点差。畳み掛けようとした履正社は宮原が左足ミドルを放ったほか、カウンターから河野が一気にゴールへ迫るシーンもあった。だが、次の1点を奪うことができず、逆に痛恨の3失点目。悔しい敗戦となった。

 MF名願斗哉(現川崎F)や左SB西坂斗和(現徳島)という注目プレーヤーが卒業。それでも、新チームは強さを示した。だが、平野直樹監督はチームに不足していたものを指摘する。「都合良くいくとやるけれど、都合良くいかなければやらない」。走る、競る、ボールを拾う……自分が好きなことだけでなく、チームのために「やれることはある」。敗戦から学んだ履正社。課題を突き詰め、チーム力をより高めて選手権予選で連覇を果たす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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