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ユース取材ライター陣が推薦する「インターハイ注目の11傑」vol.1

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森田記者が推薦するMF松原史季(武南高3年)

 令和5年度全国高校総体(インターハイ)「翔び立て若き翼 北海道総体 2023」男子サッカー競技が29日に開幕。ゲキサカでは「インターハイ注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣にインターハイ予選注目の11選手を紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義記者による11名です。

 森田記者「優勝経験を持つ青森山田高や東福岡高といった名門校から、広島国際学院高、帝京五高といった初出場校まで今年も多彩な顔触れがインターハイに揃いました。神村学園高のDF吉永夢希や市立船橋のFW郡司璃来などJリーグのスカウトが一目置く選手が注目されますが、それ以外に楽しみな選手はたくさん。夏の晴れ舞台を機に大学やプロを掴み取った選手も数多くいます。今回は昨年、今年見た選手の中からシンプルにワクワクした11人を選出。旭川の地では多くの人を魅力してくれるはずなので、ぜひ注目してみてください」

以下、森田記者が推薦する11名

GK松本晃政(金沢学院大附高3年)
群馬でGKとして活躍した北一真監督仕込みの安定感のあるセービングと的確な声掛けが売り。県大会は5試合で1失点に抑え、チーム初の全国大会に導いた。「(全国は)まだ知らない舞台なので、チャレンジャーとして頑張っていきたい」と心を躍らせる。

DF樋渡蓮音(米子北高2年)
FC.フェルボール時代はFW鈴木大馳(鳥栖U-18)らの陰に大会の登録メンバーから外れることもあったが、高校の入って秘めた才能が開花。高い身体能力を活かした推進力が持ち味で、「凄く走って、CKまで獲ってくれる」(中村真吾監督)とサイドアタックを担う。

DF西村想大(近江高3年)
CBとしては小柄だが、身体能力が高く競り合いにめっぽう強い。昨年からコンスタントに試合経験を積み、「精神的に強くなった」ことで、苦しい時に仲間を鼓舞する声を出てきた。「強いチームに勝って全国にインパクトを残したい」と話す彼にとってインターハイは格好の舞台だ。

DF江頭瀬南(佐賀東高2年)
試合終盤までタイミングの良いアップダウンを繰り返し、左サイドでチームに活力を与えるSB。左足の質も高く、高い位置をとってからのクロスで決定機を生み出すだけでなく、守備でも大きな穴は見当たらない。

MF松原史季(武南高3年)
一度ボールを持ったら簡単には奪われない。技術力が目を惹くアタッカー。「周りの選手を使いながら自分がチャンスメークしていくのが理想。ただ、行くべき所では自分で行ける選手にはなりたい」と巧みなドリブルで前進しつつ、判断よく決定機を作る。

MF森一琉(東邦高3年)
U-16日本代表候補の経験を持つ実力者で、パスとドリブルを判断よく使い分けたチャンスメークが持ち味。「ミスをなくしてパス、ドリブル、声の全部でチームを引っ張らないといけない」と意気込む今年は得点意識も向上。プレーからは、ピッチの王様といった雰囲気が漂う。

MF鶴見一馬(帝京大可児高2年)
「ウチはボランチが動かせないと話にならない」(仲井正剛監督)チームの中でもセンスの高さは屈指。Cチームから上がった今年は3列目からリズムよくボールを動かしつつ、持ち運びでアクセントを加える。ゴール前でのアイデアも豊富で、観ていて楽しい選手だ。

MF古川大地(大津高3年)
最終学年を迎えてから、プレーのキレは増している。相手と上手く駆け引きして、自らの土俵に持ち込むドリブルが持ち味で、「自分の武器なので絶対に獲られないし、勝てる自信があります」。クロス、シュートなど仕掛けた後の判断もよく、攻撃の生命線と言っても過言ではない。

FW森口且将(高松北高3年)
チームを18大会ぶりの出場に導いた立役者。並行して取り組むフットサル仕込みのボールの受け方とキープが持ち味だが、スペースに流れてからの仕掛けも切れ味十分。「決定的な仕事ができるようになってきた」(陶山輝佳監督)今年は、エースとして活躍する。

FW上田琥太郎(金光大阪高3年)
技巧派の名産地として知られるDREAM FC出身。「中学時代の経験が活きている」と口にする巧みなポストプレーと恵まれた体格を活かした競り合いの強さが魅力のストライカー。「少しでもチームに貢献できるようにボールをおさめて、攻撃の起点になりたい」と初の全国に意気込む。

FW臼田成那(明桜高3年)
数多くのJリーガーを指導してきた原美彦監督が一目置くストライカーで、前向きでボールを持てば力強くゴール前で進んで、シュートまで持ち込める。「エースとして、チームを勝たせられる選手になりたい」と意気込む今年はプレーに貫禄が出てきた。

執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、ヤンサカ、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。
●【特設】高校総体2023

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