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[C☆voice63]早稲田大MF島田譲「早稲田の、みんなでハードワークしているところを見て欲しい」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第63回は早稲田大MF島田譲選手(4年=鹿島ユース)です。
 総理大臣杯全日本大学トーナメント出場権を懸けた「アミノバイタル」カップ2012 第1回関東大学サッカートーナメント大会ではハードワークと得意の左足を駆使してチームを初代王者へ導いたプレーメーカー。早稲田浮沈のカギを握るレフティーの今年に懸ける意気込みとは?(取材日:6月10日)

―筑波大との決勝(2-2、PK戦7-6で勝利)は最後魂を見せての勝利だった
「相手も上手いチームで、難しい時間帯もあったんですけど、ピッチで戦っている選手もそうだし、スタンドで応援してくれている仲間とか、今気仙沼にボランティアに行ってくれている選手もいたり、この大会を渡っても手厚く支援してくれたOBの方とか、組織としてチーム全員でつかんだ勝利だと思うので、みんなに感謝したいです」

―早稲田はどのチームよりも優勝にこだわっている印象だったが
「この大会が始まる前から、チームとして7冠を目指している中の1冠として捉えていて、応援してくれている人や支えてくれるがいる中で、絶対に勝たなければいけないんだ、1試合も無駄にしてはいけないんだという気持ちを持ってやっていた。どこよりもその気持ちは強かったし、上回っていたと思います」

―島田選手からのボールが相手に取って一番脅威だった
「相手もボールを持っている時は凄くいいサッカーをしますけれども、ボールを持たれると弱みがたくさんあるというのはリーグでやった時も感じたので背後とか、ディフェンスラインのギャップのところは常に狙ってやっていました」

―ややかかる負担も大きかったように映ったが
「特に自分のところから全体が動き出してくれていると思うんですけど、チームの理想としてやっているのは自分のところからだけではなくて、誰のところからも狙えるということ。もっと全体として良くなっていけばいいと思います」

―Jリーグのキャンプにも参加して左足は特に手ごたえがあるのでは?
「前向いてボールを持って、仲間がいてこそですけど、いい動き出しをしてくれれば、左足で出せるという自信はある。距離は出せますね」

―今後も一本のパスで局面を打開してというところをこだわっていく?
「そういう訳ではないです。今、チームでは相手の背後だったり、相手の脇とか幅を使った攻撃をスイッチとしてサッカーをしていこうとやっている。そういうサッカーの中で自分ができるのは、相手の奥とか幅を見ながらプレーすること。流れの中で短いパスで局面打開して、というところもできると思っている」

―左足はもちろんだが、他に自分の強みは
「他に上手いボランチはリーグを見渡してもいると思うんですけど、チームのコンセプトとしてもハードワークするところとか、守備のところで気を遣ってバイタルエリアを閉めたりするというところは、武器と言っていいか分からないですけれど、自分では意識してやっているところです。あとは戦うところです」

―上を意識しているシーズンだと思うが、そこで活躍するために必要なことは何と考えている?
「チームとして結果を出すことが自分としても一番ですし、4年目で自分だけ良くてというのは嫌なので。チームで頂点に立つことを常に考えて、それに向かっていく中で自分がやれることをやっていったら、そういうチャンスは必ず出てくると思っている。まずはチームが勝つことを考えていく」

―去年は前半リーグ首位でその後勝ち点を落とした。近年勝ちきれていない年が続いている
「去年は、守備に関しては今年以上にいいチームで、全員で粘り強く守ってカウンターしてというところはできていた。でも、そこからひとつ上に行こうという時に、攻撃のところでのプレーの質とか、ゴール前の質とかが伴わなかったと思う。今年はその守備をベースに攻撃の部分で上積みできれば。その面も前期戦う中で手ごたえを感じていますし、先行されても追いつく力はついてきていると感じています」

―総理大臣杯の目標は
「2冠目を取れるようにチーム一丸になって、優勝だけだと思っているので、本当に。それしか評価されないと思うので、優勝できるように頑張りたいと思います」

―ゲキサカの読者へ向けて『ここを見てもらいたい』というところがあれば
「早稲田の、チームとしてみんなでハードワークしているところとか、ピッチで戦っている選手だけでなくて、観戦している人とか、応援してくれているウルトラス(ULTRAS WASEDA)というチームがあったり、OBとかチーム全体の働き、みんなでハードワークしているところを見て欲しいなと思います」

―鹿島ユースから進学してきてここまでイメージどおりに来ている?
「1、2年のときは試合に出られなかったし、もっとという思いはありましたけれど、今年は本当に懸けているので(結果にこだわる)」

(取材・文 吉田太郎)
連載:「College star voice」

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