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城西国際大・小山監督、選手の国際親善試合・韓南大戦後のコメント

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[12.11 国際親善試合 城西国際大2-1韓南大 城西国際大G]

 本格強化2年目で千葉県大学2部リーグを全勝優勝した城西国際大が11日、「PRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK(高円宮殿下記念スポーツパーク)」(城西国際大G)で開催された「城西国際大学創立20周年記念 PRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK 第1回国際親善試合」で韓国の全国体育大会サッカー部門優勝チーム、韓南大と対戦。先制されたものの、FW湯本直矢(3年=東京都市大塩尻高)とFW井之元和之(1年=都城高)のゴールによって2-1で逆転勝ちした。

以下、試合後の城西国際大・小山監督、選手コメント
小山哲司監督
―最後は苦しい展開でした1点差で勝利
「(最後落ちた原因は)1年生の体力かなと思ったけどね。だけど、最後まで良く食らいついていってくれた」

―序盤は今まで感じたことのないようなスピードに苦しんだ印象でした
「しばらくゲームをやっていなかったから。こういう相手とやると、面食らっちゃっているよね。それでボールを持っても少し気おくれしているというか、選手たちには『やれるのかな』という部分があったと思う」

―中盤を経由して背後を取る場面が少なかった
「しょうがないですよ。相手が相手だから。(相手は)良いチームと思いましたね。フィジカルも強いし。それでも徐々にやれるようになっていた」

―勝ち切った点については
「たまたまですよ。ホームだったし、皆さんの応援もあったし、(高円宮)妃殿下や(日本サッカー協会最高顧問の)川淵さんが来て頂いたのもある。監督じゃなくて、選手がよくやったと思います。本当に良くファイトしてくれた」

―評価しづらい試合が続く中で最後にいい試合ができました
「これは大学や日本サッカー協会に感謝しなければいけないですね。課題も見えてきたから。来シーズンへ向かって調子に乗らないようにして、チームを鍛えていきたいと思います」

―リーグ戦を終えてからはどの点に一番注力してこられたのですか?
「今は、ポゼッションをやっている。8対8とか小さなグリッドで攻守の切り替えと判断を速くという点を主にやっている。(背後を取るダイナミックなサッカーに加えて)そういう部分も加えていきたいと思っている」

―きょうはまだできていない印象でしょうか?
「まだまだ切り替えのところとか、走力が足りない。走れない。ディフェンスに追われて精一杯だったんじゃないかな」

―来シーズンは千葉1部での戦いになります
「1試合1試合ベストを尽くしていくしかない。新参者だし、でかいことは言えないですし、チャレンジするだけですよ。それは選手も分かっていると思う」

―4年で関東1部という目標を達成するためには1年で千葉1部を突破しなければいけません
「それは自分たちの目標だから。目標を掲げて向かっていく訳だから、その目標を果たすためには日々のトレーニングが大事。きょう1日をしっかりやることで、先のことが実現してくる訳でしょう。先のことばかり見てもしょうがないですよ」

―最後に今年1年間を総括すると?
「リーグが終わって少し大人になったかな、と。そういう気がします。だからもっとチームを進化させたいし、個人個人が伸びてほしい。来年入ってくる選手たちを含めて、ひとつのチームとして目標に向かっていきたいと思っています」

●FW湯本直矢(3年=東京都市大塩尻高)
―韓国王者相手に勝ち切ることができました
「周りからは『10点取られても1点取れよ』とか言われていた。それが本当に悔しくて、どうしても勝ちたかったので勝てて良かったです」

―湯本クンのゴールが火をつけたが
「あれは本当に上手くいきました。普段、あんなシュートは打てないんですけどね。サインは一応あったので来るところに行ったら、いいところに来た」

―どういう点が相手を上回った?
「決めるべきところはもっとあったんですけど、その中でも決めたところ。フィジカルとか相手は物凄く強かったのでそこは鍛えなきゃと思います」

―自分にとっても、チームにとっても自信になる勝利
「強い相手に勝てたので、また年明けから頑張りたいです」

―来年は4年生でラストシーズンになる
「千葉県1部で絶対に優勝したいですね。そして関東2部に上がりたいです」

―今年1年を総括すると? 成長した部分も感じていると思うが
「フィジカルとかも最初よりは凄く強くなったし、自分たちのやりたいサッカーができるようになったと思います」

●GK平山優樹(1年=長崎日大高)
―終盤、押し込まれている中でチームを救った
「みんな最初から結構走っていて、疲れていたので、自分が走っていない分、みんなの分まで頑張ろうと思いました」

―相手はスピードと高さもあったが、どの点が脅威に
「GKが出にくいところにボールを蹴ってきて、結構ガツガツ来た。またパス回しも中盤で崩してきてDFへの指示が大変でした」

―勝利した要因と感じている部分は
「相手のプレッシャーにも負けずにみんなボールを回していて、決めるところは結構あったんですけど、2点取ってくれたので勝てたと思っています」

―自信になる勝利だった
「相手は韓国1位と聞いていたので、最初は『どれだけ強いんだろう』と思っていたんですけど、勝てたのでこれから先、自信になっていくと思います」

―今年1年間は自分自身、チームにとってどのような1年に
「最初はみんなとあまりコミュニケーションを取ることができなくて、上手くいかないところもありました。でも、これまでみんなと一緒にやってきて、コミュニケーションも取れるようになって、いいチームになってきていると思います」

―来年はチームにとっても大事な1年になるが
「まずはスタメンを奪われないことと、チームが苦しい時とかに自分が救えるように。そして1部で優勝したいです」

●FW井之元和之(1年=都城高)
―チームが成長したところを見せられた試合だった
「みんなが頑張って、勝ち取った試合だったと思います」

―チームの戦いで良かった点は
「いつも練習でやっているパスが回って、逆から逆へパスを回したりした点が良かった」

―相手はスピードも、パワーもあった印象だが
「足元も上手かったです。寄せてもすぐパン、パンとつながれるからディフェンスにいこうにもいけなくてキツかったです」

―決勝点については
「GKもちょっと出ていたので、打ったら入りました。嬉しかったです」

―レベルの上がる相手との試合でどういうところを出そうと
「正直、試合をする前までは『ヤバイかな』と思っていたけれど、やってみたら結構やれたので、いろいろ頑張って勝てて良かったです。自分はあまり…。裏へ抜けるところとか持ち味を出すことが出来なかった」

―1年間を振り返ると
「高校の時と違ってパス回しとか難しいけれど、やっていく中で少しずつ成長してこられたと思います」

―来年への手応えは
「1年が入ってくるから、まずは試合に出ることから目標にやっていきたいです。1部で優勝して、いい気持ちで終われたらなと思います」

●MF橋本渉(1年=広島皆実高)
―大差で負けるんじゃないかという話もあったようだが
「前評判はそうでした。最初はアプローチが速くてちょっと慌ててラインが下がったりしてしまいました。でも、1本裏に抜けたり形をつくり出すと、みんな『できるんだ』と思って、そこからつないだり、サポートしたり、練習していることがちょっとずつ出来出して、前半を1―1で折り返すことができた」

―前半半ばから主導権を握っていた
「自分たちが聞かされていたのが、韓国で一番強い大学ということで。正直『勝とう』とは言っていたんですけど、『ヤバイかな』という思いもあって、それが試合の中で払拭できたことが大きかったと思いますね」

―最後は課題もあった
「最後15分くらいはずっと回されていて、間延びもして大分しんどかったんですけど、失点しなかったのは運が良かったと思います」

―チームの進化も感じられた試合だった
「フォーメーションも最後変わって、4-3-3みたいな感じでした。紅白戦とかで試していたんですけど、上手くハマったかなと思います」

―1年間を総括すると
「最後、勝てたのが大きいですね。引き分けで終わるのと、勝つのとでは全然違うので。来年に向けてもいい弾みになったと思いますし、また違うレベルでできるので、今年と違っていい試合ができるんじゃないかと思います」

―手応えを感じる部分は?
「バランスが良くなったというか、一人ひとりが考えてプレーすることができるようになった。普段やっていることが出来るようになったかなと思います」

―来年、より高めていかなければならない
「精度もスピードもフィジカルも全部、上げていかないとダメですね」

―どのような1年に
「目標は最短で関東2部まで上がって、来年1年生も入ってくるからチーム内競争も激しくなってくると思うんですけど、自分もそれに負けないように。チームも最短で関東2部上がれるように、切磋琢磨していきたいです」

●DF津川暢彰(1年=札幌U-18)
―韓国王者と実際やってみた印象は
「最初はみんな、相手がどういう風にやってくるか分からないし、フィジカルが強いという面で緊張もしていて、出だしは悪いかなと思いました。相手がしっかりやってきて、リズムをつくられたんですけど、耐えて自分たちのリズムに持って行けたと思います」

―どこでそのスイッチが入った
「ボールを奪った後、なかなかつながらなかったんですけど、2、3本つながったら自分たちのリズムができた。サイドからちょっとリズムができて、逆サイドへの展開もできるようになった」

―特に序盤はボールを持っている時間が短かかったが
「真ん中から右サイドへ流れた展開の時にファウルになったんですけど、練習通りできていたのでいい形でできているかなとは思っていた」

―津川クンもかなり走っていた印象だが
「自分が前に行く事で相手も嫌がるし、チームとしてもいいかなと思った」

―自分たちがどのくらいの位置にいるのか、いい判断基準になったと思うが
「1年間の集大成としてはいい試合だった。自分のプレースタイルとしても前にガンガン行ってナンボという選手なので、きょうは良かったかなと思います」

―来年はどのような1年に
「今年は集大成として最後にいい試合ができたから、これを続けていきたい。そしてさらにいい試合内容で勝っていきたいということが目標。負けることもあると思いますけど、安定して戦っていきたい」

―チームの成長を感じる部分は
「Jとやった時よりは我慢強さが出てきたから、きょうみたいに我慢してチャンスもつくれて、流れを引き寄せることができた。そこは成長した部分かなと思う」

―課題は
「サイドへの展開の速さが重要になってくると思う」

―小山監督も『次へのスタート』だと言っていた
「監督も常日頃から言われていますけれど、これで終わりじゃないし、来年もある。どんどん先もあるので負けていられないし、足踏みはしていられないですね」

(取材・文 吉田太郎)

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