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[早スポ]日体大と引き分け連勝ストップ

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[早稲田スポーツ ゲキサカ版]
JR東日本カップ2013 第87回関東大学リーグ戦 5月18日 茨城・龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド
早稲田大1-1日本体育大

 試合を重ねるごとにワセダらしいサッカーの質が上がり、安定した戦いを見せているワセダの今節の相手は日体大。ワセダと似たような形のサッカーを志向し、現在3位のチームということで優勝争いに向けて相手を蹴落とすという意味でも負けられない試合となった。前半、相手にボールを支配されるも耐えていた中で、終盤にミスから失点。後半にMF近藤洋史(3年=名古屋U18)の今季初ゴールで同点に追いつくも、その後追加点を奪うことが出来ず、1-1の引き分けに終わった。

「前半は風下なので耐えて後半攻めようという話をしていた」(DF奥山政幸、2年=名古屋U18)と語るように前半は我慢の展開となる。相手にボールを支配され、なかなかハイプレスにいくことが出来ない。攻撃面においても、奪ったボールを前線で収めることが出来ず、セカンドボールを相手に拾われる場面も目立ち、ワセダらしい速攻は鳴りを潜めてしまう。それでも自陣にしっかりと守備ブロックを形成することで、相手に決定的なチャンスを与えない時間が続いた。しかし41分、自陣ゴール前へのロングボールをGK松澤香輝(3年=流通経済大柏高)とDFが処理の判断を誤り相手MFに拾われ、そのままゴールに流し込まれて失点。ワセダらしくない連携ミスからリードを許してしまい、そのまま前半を折り返す。

 後半に入っても、相手の素早いプレスや高い技術によるボール回しの前に反撃の糸口を掴めない。自陣に押し込まれる展開の中で是が非でも点が欲しいワセダはMF中田航平主将(4年=横浜FMユース)を投入し、前への推進を図る。すると77分、待望の同点弾が生まれる。この日、攻撃のリズムを作っていたMF近藤貴司(3年=三菱養和SCユース)がドリブルから右サイドを上がったDF八角大智(2年=流通経済大柏高)へパスを送る。そこから八角がクロスを上げるとファーサイドで待っていた近藤洋が頭で合わせてゴール。近藤洋の今季初得点で同点とし、勢い付いたチームはワセダらしさを取り戻す。早い攻守の切り替えでマイボールの時間を増やし、相手陣内でのプレーが多くなる。全員が逆転することを諦めない。アディショナルタイムには近藤貴のドリブルから、近藤洋がフリーでパスを受けシュートを放つもゴールの右へ。最後まで走り続けたワセダであったが、結局逆転することは出来ず、1-1のまま試合は終了。連勝は3でストップしたものの、開幕戦の黒星以来7試合連続無敗となった。

 試合後、選手たちは失点シーンを振り返って「一瞬の隙をつかれた」と口を揃えた。押し込まれながら90分のほとんどの時間をチームとして守れていただけに、悔しい失点であった。それでも苦しい中で同点に追いつくチーム力は特筆すべきだろう。このドローで勝ち点を17としたワセダは3位・日体大との勝ち点差は変わらず2位をキープした。しかし、首位・専大が勝利したため、首位との勝ち点差は4に。次節は前期最終節となる国士大戦。優勝争いに踏みとどまるためには下位相手での取りこぼしは許されない。

[写真]同点となるゴールを決めた近藤洋

(取材・文 早稲田スポーツ 下村龍史、写真 佐藤匠、芦川葉子)

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