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[デンチャレ]関東選抜Aの10番は止まらない。FW山田新が注目カードで圧巻の推進力披露

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関東大学選抜Aの10番FW山田新(桐蔭横浜大3年)は圧倒的な推進力を発揮

[3.9 デンチャレGL第1節 九州選抜 0-0 関東選抜A Jヴィレッジ]

 70~80人ものスカウト陣や関係者が見つめる中で行われた注目カード。プロ予備軍の選手たちが熱戦を繰り広げたが、中でも関東大学選抜Aの10番FW山田新(桐蔭横浜大3年=川崎F U-18)がインパクト十分の動きを見せていた。

 175cm、75kgの強力ストライカーのドリブルは、DFから厳しいチェックを受けても、たとえユニフォームを引っ張られても止まらない。一見難しい体勢になっても、無理の利く山田はそれでも前へ。強引にDFの前、そしてゴール前へと潜り込むなど、相手にとって嫌な存在であり続けていた。

「お互い長いボールが多い展開で、目指すサッカーではなかったですけれども、自分の特長は出せたかなと思います」。すでにJ1、J2の4クラブに練習参加。争奪戦がスタートしているFWは注目対決でも目立つプレーができることを印象づけた。

 自分の特長に気づき、徹底して磨いてきた。山田は中学時代から川崎Fの育成組織でプレー。川崎F U-15、川崎F U-18で技術力やインテリジェンスの部分を積み重ねる一方、現在も含めて指導者たちが「(自分の特長を)評価してくれたからこそ貫けた」。指導者、環境に感謝するFWは、日々の積み重ねで大学トップレベルでも目立つほどの武器へと特長を進化させてきた。

 続けてきたのは「食事と休養、トレーニングと毎日の積み重ね。日々取り組むこと」。下半身に高重量の負荷を掛けつつ、連動性も意識して体作りも行ってきたという。川崎F U-18時代の同期はFW宮代大聖(現鳥栖)で、後輩にはブレイク中のFW宮城天(現川崎F)がいる。彼らの活躍に悔しさを抱いていることは確か。現在は「あそこに入ってもスタイルを貫けるくらい高めていかないといけない」という思いを持って武器を磨き、Jリーグで輝くことを目指している。

 Jクラブへの練習参加では、大学レベルとは異なる球際の強度や止める・蹴るの精度の差を実感。学んだことをまた力とし、今回のデンチャレやリーグ戦などで圧倒的なプレーを見せ、チームを勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
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