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[デンチャレ]北海道選抜MF藤原進士郎、高校の同級生とプロで再会する夢に向かって…

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[2.21 デンチャレプレーオフ 北海道選抜2-2四国選抜 J-GREEN堺]

 試合中には小雪が舞い、冷たい海風に乗せられて肌を突き刺す。その寒さに北海道選抜の選手たちも音を上げていた。

「意外と北海道は風がないので、体感的に寒いなと驚きました」

 東京都出身で大学から北海道に進学したMF藤原進士郎(北海道教育大岩見沢校3年=成立学園高)は、「寒さには多少強くなったと思うけど、寒いものは寒いです」と苦笑いを浮かべた。

 そんな藤原が中心となってチームを引っ張った。前半18分には、FW兼田寛也(北海道教育大岩見沢校3年=札幌日大高)の落としに反応して裏に抜け出すと、GKとの1対1を制して先制点を記録。そのあともセットプレーのキッカーを務めるなど、攻撃をけん引した。

「入りはみんなで勢いに乗ろうという中で、個人的にもゴールに直結するプレーをしようと思っていた。ゴールについては落ち着いて決められたなと思います。追いつかれたことは課題ですが、次があるので、切り替えてチーム一丸となって戦いたいです」

 大学選びの時に、地方に出ることを一番に考えたという。「実家を出ずに甘えて過ごしたら後悔すると思った」。入れ替わりの先輩が在学していたことで、北海道教育大岩見沢校を受験。北海道で念願の一人暮らしを始めることになった。

 最初のころは雪かきなど、それまでやったことない生活に戸惑いもあったが、いい仲間に出会えたことで、すぐに慣れていったという。「家は大学からも近いので、友達とトレーニングをしたり、いい仲間に出会えて良かった。親のありがたみも感じますが、今は行って良かったなと思っています」。

 大学3年目を終え、いよいよ進路を決める最終学年を迎える。サッカースキルの上達も実感しており、もちろん卒業後もサッカーを続けたい希望がある。「高校時代の同級生でジュビロ磐田にいる吉長真優がいた。ライバルと言うとおこがましいかもしれないけど、どこかでまたやれたらいいなと思っています」。夢を現実にするために、勝負の一年を戦う。

(取材・文 児玉幸洋)
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