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パワハラ騒動に2部降格…「可能性があるチーム」順天堂大は元JリーガーOBの島崎新体制で再建目指す

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順天堂大は天皇杯本戦出場を逃した

[4.23 天皇杯千葉県予選決勝 順天堂大1-2(延長)浦安 第一カッターフィールド]

 4大会連続で天皇杯予選千葉県決勝に勝ち上がった順天堂大だったが、ブリオベッカ浦安に2年連続で敗戦。2年ぶり17回目の本戦出場にまたも一歩届かなかった。

 延長後半に勝ち越し点を献上。試合終了のホイッスルが鳴ると、GK後藤佑介(3年=清水ユース)やDF井上太聖(3年=堀越高)は頭を抱えるようにして膝から崩れ落ちた。MF小林里駆(4年=FC東京U-18)は大の字に仰向けになり、DF高貫太瑛(2年=柏U-18)やMF坂本琉維(3年=堀越高)といった選手もしばらく立ち上がることが出来なかった。

 直近のリーグ戦同様に、最終盤で勝ち越しを許すという課題を繰り返してしまった。島崎佑監督代行も「トレーニングのところで改善していかないといけない。選手交代も含めて課題。最後のオープンな展開になってきたときのリスクマネジメントとリスクヘッジ。チームとして統一感を持ってやっていきたい」と反省した。

 順大は昨年度まで関東大学リーグ1部を戦ったが、降格圏の11位で終戦。今季は2009年度以来の2部リーグを戦うことになった。また一部週刊誌報道をきっかけに堀池巧前監督のパワハラ疑惑が明るみとなったことで、今季は大学OBで卒業後に鳥栖でプレーした経験を持ち、女子チームを指導していた島崎氏を監督代行に据えて再始動することになった。

 小林里駆や樋口堅大といったJ注目選手が最終学年を迎える今季。U-19日本代表候補のDF入江羚介や高校選抜に選ばれたGK鈴木健太郎といった有力新入生も加わった。「可能性があるチームだと思っている」。名門再建を託された島崎監督代行もチーム力への手ごたえを語ると、「また1部でやれるチームにしたいと思いますし、選手が伸びて行こうと、逞しくなろうとするためには、1部で戦うことが大事になるのかなと思います」と気を引き締めた。

(取材・文 児玉幸洋)
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