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[MOM883]関西学院大MF倍井謙(4年)_関西制覇決めるヘッド弾! 名古屋内定MFは大臣杯の雪辱に燃える

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関西学院大MF倍井謙(4年)

[7.9 第52回 関西学生サッカー選手権大会決勝戦 関西学院大1-0阪南大 ヨドコウ]

 勝負を決めたのはエースの一撃だった。後半38分、中央のMF塩崎彰(4年=愛媛U-18)から左サイドへ展開されたパスに駆け上がったDF村上景司(3年=G大阪ユース)がゴール前にクロス。これをMF倍井謙(4年=名古屋U-18/名古屋内定)がヘディングで叩き込み、先制する。その後の阪南大の猛攻を全員でしのぎ切り、関西学院大が7大会ぶり6回目の優勝をつかみ取った。

 倍井本人も「初めて決めた」と笑うヘディングでのゴール。「景司に入ったときに、上がって自分のところに来るなっていう感覚があって、もう身体が勝手にいった感じです」と殊勲のゴールを振り返るが、相手DF二人の間にうまく割って入り、ピンポイントのクロスに合わせた見事な得点だった。

 昨年、関学大の攻撃を牽引したFW木村勇大(京都)の付けていた背番号10を今年は背負う。木村のように「チームを勝たせる選手になる」という決意があったからだ。「勇大くんが背中を見せてくれたように、僕が後輩に見せれるようにと意識してやっている」と歴史を引き継ぎ、次へと伝えていく覚悟と責任がある。決勝はボールを握りながらも阪南大の巧みな対応に、なかなか個でゴール前までもっていく場面が作れない状況だった。その中で「絶対取りたかった」という得点を、有言実行で決めて見せた。

「優勝は自信になりますけど、関学がこれからもっと全国で『強い関学』ってのを見せるためには、全国のタイトルをとることが大事」と倍井も総理大臣杯へ強い意気込みを見せる。昨年のインカレでは延長で桐蔭横浜大に敗れて3位。倍井が「桐蔭に負けた時の景色はいまだに鮮明に覚えています」と口にするが、その悔しさを知るメンバーも多く残っているだけに、強い気持ちで全国に挑み、四冠を達成した2015年以来の日本一をつかみ取りたい。

(取材・文 蟹江恭代)
●第101回関西学生L特集

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