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「即戦力」連呼!東京V強化部長が食野壮磨の評価ポイント説明「彼のプレーにはストレスがない」

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左から東京V江尻強化部長、MF食野壮磨、吉川拓也監督

 京都産業大から東京ヴェルディへの入団が内定したMF食野壮磨(4年=G大阪ユース)が19日に記者会見を行った。食野は「いろんな方の支え、サポートがあって、東京ヴェルディさんという素晴らしいプロクラブでプロ生活をスタートできると思っている。一日でも早く活躍することが恩返しになると思うので、日々努力していきたい」と決意を新たにした。

「中盤で前を向いた時のスルーパス。ゴールに直結するプレーが魅力だと思っています。キャリアの目標はヴェルディで勝利に貢献できる選手になること。今昇格争いをしているけど、J1に上がれればJ1の舞台で活躍すること、J2を戦うことになっても自分の力でJ1に上げること。その先に海外で活躍すること、日本代表でプレーすることが目標です」

 何より東京Vが寄せる食野への期待はすこぶる高い。ともに登壇した江尻篤彦強化部長は「即戦力」であることを何度も強調。「無駄なバックパスがほとんどない」プレースタイルに太鼓判を押し、高評価した城福浩監督のオーダーもあったことで、すぐに獲得オファーを出すことになったと説明した。

「無駄なバックパスがほとんどない。ようはゴールに向かってくれる選手。ヴェルディは歴史的に上手い選手が多くて、綺麗なサッカーをするチーム。ただ時間をかけると点を取れない時代になってきている。良くない試合は個を見つけると、無駄なパスがあったり、前を向かないことが多かった。その意味でも食野君はストレスがない選手。なぜ即戦力かというと、そこが最大のポイントです」(江尻強化部長)

 食野といえば、2人兄弟で3歳年上の兄・食野亮太郎(G大阪)がいることで注目されることが多い。「自分が食野亮太郎の弟である以上、その話題は絶対に来るなと思った」と苦笑いを浮かべるも、「相談らしい相談はしていないけど、自分がヴェルディに決めたときには『おめでとう』と言ってくれた。この間も凄いゴールを決めていたし、自分自身も刺激を受けるというか、兄を超えないといけないと思う」と力を込める。

 ただ、あくまでも「家族」であるという意識が強いという。「兄が不甲斐ないプレーをしていたら、もっとやらないといかんやろみたいな。そこは観客目線というより家族としての思いを持っている。だからこそ対戦する時があれば、どちらも活躍できればいい。でも最後は自分が全部持っていきたいなと思います」とニヤリとした。

 今季中のプロデビューの期待も集まることになりそうだが、まずは主将を務める京産大でのタイトル獲得への意思も強める。今夏の総理大臣杯への出場権は逃したが、現在リーグ戦は2位。リーグ戦の優勝はもちろん、冬の大学選手権(インカレ)への出場も現実的な目標に定めている。食野は「こういった個人的に一つの結果を残せた(内定発表)ことは京都産業大学サッカー部の存在があってこそだと思う。4年間に恩返しできるように頑張っていきたい」と残りの大学生活への意気込みを語っていた。

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